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ゴクンと飲み込めない?嚥下造影検査(VF)で食の悩みを解決!

「あれ、なんだか最近、食べ物が飲み込みにくい…?」
そう感じているあなた、もしかしたら嚥下機能が低下しているサインかもしれません。
「でも、病院の検査ってなんだか怖いし、面倒くさそう…」
そんな風に思っている方もいるのではないでしょうか?
今回は、「嚥下造影検査(VF)」について、解説していきます!

嚥下造影検査(VF)って何?
嚥下造影検査(VF)とは、簡単に言うと、X線を使って食べ物や飲み物を飲み込む様子をリアルタイムで観察する検査です。
普段、私たちが何気なく行っている「ゴックン」という動作。実は、口や喉の筋肉、神経が複雑に連携して行われているんです。
VF検査では、その一連の動きを映像で確認することで、どこに問題があるのか、どんな食べ方が安全なのかなどを詳しく調べることができます。

VF検査で何がわかるの?

 * 嚥下機能の評価:食べ物や飲み物がスムーズに食道へ移動しているか、誤嚥(気管に入ってしまうこと)がないかなどを確認します。
 * 嚥下障害の原因特定:嚥下に関わる筋肉や神経の動きを詳細に観察することで、嚥下障害の原因を特定します。
 * 安全な食事形態の選択:検査結果をもとに、患者さんに適した食事形態や食べ方などを検討します。
 * リハビリへの活用:嚥下訓練の効果判定や、訓練方法の検討に役立てます。
VF検査の流れ
 * 検査準備:検査前に、問診や簡単な嚥下テストを行います。
 * 検査開始:バリウムなどの造影剤を混ぜた食べ物や飲み物を、様々な形態(液体、ペースト状、固形など)で摂取します。
 * X線撮影:X線透視装置で、食べ物や飲み物が口から食道へ移動する様子をリアルタイムで観察し、動画として記録します。
 * 検査終了:必要に応じて、姿勢を変えたり、特定の嚥下方法を試したりしながら検査を行います。

VF検査の注意点
 * X線を使用:妊娠中または妊娠の可能性がある方は事前に医師に相談しましょう。
 * バリウムを使用:検査後に便秘になることがあります。水分を十分に摂取しましょう。
 * 誤嚥の可能性:検査中は誤嚥に対応できるよう、常に吸引ができるように準備しています。

まとめ:VF検査で「食べる」を諦めない!
「食べることは生きること」
そうは言っても、年齢を重ねると、どうしても嚥下機能は低下してしまいます。
でも、VF検査を受けることで、自分の口の状態を知り、適切な対策を取ることができます。
「なんだか最近、食べ物が飲み込みにくい…」
そう感じたら、まずは専門医に相談してみましょう。
VF検査は、あなたの「食べる」を諦めないための、心強い味方になってくれるはずです。

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