新版K式検査の0歳0か月から69歳までの年齢別の男女総合における全領域DQの平均は93.63~108.36、標準偏差は8.89~21.93です。また全領域の奇遇折半得点相関は0.647~0.913、スピアマン・ブラウンの補正を施した奇遇折半信頼性係数は0.786~0.955です。
妥当性に関して嶋津らは、「実際に妥当性を求める手順は単純ではない。とくに発達検査の場合には、その定義が同語反復になりかねない。K式の場合、各検査項目は通過率曲線という見地で選ばれており、妥当性は主としてこの手続きに依存している」としています。
通過率曲線とは、検査項目ごとに、生活年齢を横座標、通過率を縦座標とする点を記入し、折れ線でつないだグラフのことです。検査用紙上では、50%通過年齢の属する年齢級に各検査項目を配当しています。無作為選択の被検者集団において、生活年齢の平均値と発達年齢の平均値が一致するように検査を作成する方法は、妥当性に関連しているといえます。
また妥当性において、「問題は、検査項目が発達の広い側面を十分代表できるように網羅的に選ばれているかどうかに関係する」とあり、「臨床的使用経験を積み重ねることによって、足りない面を補うという方向で、今後とも努力するものと考えている」としています。
0 件のコメント:
コメントを投稿