純粋失読の随伴症状
純粋失読は、右同名半盲を伴うことが多いですが、視野障害のない例もみられます。
半盲に伴い右半側空間無視を呈する場合もありますが、急性期のみにみられ通常は速やかに消失すると言われています。
色名呼称障害(coloranomia)を合併することも比較的多いのですが、純粋失読例の半数程度にとどまるとの報告があるようです。
一般的に色名呼称障害と言われていますが、色を見て色名を言えないだけでなく、色名を与えられて色を選べない両方向性の障害となります。
色盲はなく、右同名半盲がないか残存視野があるとき、右視野の大脳性色盲がみられることがあります。
物品呼称障害を示す場合もありますが、基本的に失語症はありません。
右手で左視野内の物体をつかむ際の視覚性運動失調が、脳梁後部の離断症状としてときに出現します。
健忘は、側頭葉内側部への病巣の広がりによって合併する場合があります。
まれですが、視覚失認を伴うことがあると言われています。