ブローカ失語の再帰性発話と発語失行
常同言語が無意識的かつ不随意的に繰り返し発せられる言語症状を再帰性発話 (recurrent utterance)といいます。
常同言語が内容のある語からなるものを実在語再帰性発話といいます。
語として認知不可能な語音または語音の組み合わせで あるものを無意味再帰性発話といいます
Brocaの第1例は何を聞かれても「たん、たん」とだけ繰 り返す無意味再帰性発話を呈しています。
再帰性発話を示す失語症患者の失語型は主にブローカ失語あるいは全失語といわれています。
ブローカ失語と発語失行 ブローカ失語に発語失行は必須かどうかですが、Bensonによると、個々の症例でみた場合に発語失行がない場合があっても良いとのことです。
Broca領域皮質下から後方へ伸展する病巣で、中心前回下部皮質が保たれた症例では、発語失行を伴わない点を除いてプローカ失語に一致する失語症状が生じたとの報告もあります。