音韻配列 (音韻出力バッファー)
語彙の引き出し(出力語彙辞書)で手に入れた「レシピ」にしたがって、音韻を選んだら、次にそれを、順番に並べるという作業が待っています。これを音韻配列と呼びます。 従来、失語症の教科書では音韻を選ぶ処理と並べる処理を明確に区別せず、音韻の選択/配列という用語を用いられてきました。
音韻配列 (音韻出力バッファー)の段階の障害
単語を構成する音韻はすべて揃っているのですが、その順序が入れ替わってしまう症状、すなわち、音韻性錯語の中でも「転置」といわれる症状が生じます。 具体的には /tokei/に 対して /keito/、 /toike/などです。この症状は、伝導失語の中核的症状となります。