運動障害性構音障害と発語失行の鑑別ポイント
運動障害性構音障害(ディサースリア)と、その1つ前の処理段階であるアナルトリー(失構音、発語失行)との症状の区別は一体どのようにして行えばよいのでしようか。
アナルトリー(失構音、発語失行)では、ある場面では正しく構音できたのに他の場面では誤る、1つ の音が必ずしもいつも同じように誤るとは限らない、という2つの側面での浮動性があります。
また、アナルトリー(失構音、発語失行)には、高い確率で口腔顔面失行を合併しているという点も見分 けるポイントになります。
このような違いを鑑別ポイントとして症状を観察することが、臨床上有益です。
口腔顔面失行
頬を膨らます、舌を出す、咳をするなどの行為が、反射的・自動的場面では出来るにもかかわらず、意図的状況下でには出来なくなる障害をいいます。