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11月, 2016の投稿を表示しています

慢性硬膜下血腫(CSDH)の認知症の特徴とアルツハイマー型認知症の比較

慢性硬膜下血腫に伴う認知症の場合 主症状:注意障害、会話内容の混乱、活動性低下 意識障害:あり 見当識障害:さまざま巣症状の合併:片麻痺、失語、失禁などあり 歩行障害:多い BPSD:基本的になし 日内変動:あり 経過:発症時期は明瞭で、1〜2カ月で増悪する アルツハイマー型認知症の場合 主症状:近時記憶障害、語想起などの障害 意識障害:重症になるまでなし 見当識障害:あり 巣症状の合併:なし 歩行障害:少ない BPSD:あり 日内変動:なし 経過:発症時期は不明瞭で、緩徐に進行する 脳神経外科速報 vol.26 no.2 2016.2.より参照

パーキンソン病統一スケール(UPDRS)の評価項目

パーキンソン病統一スケール(UPDRS)の評価項目 UPDRS その1 精神機能,行動および気分 1.知的機能の障害  0 なし  1 軽度.健忘が一貫してみられるが,部分的に思い出す.他の障害はない.  2 中等度の記銘力障害と見当識障害あり.複雑な問題への対処に中等度の障害.       家庭内でも軽度ながら明らかに障害あり,ときに介助を必要とする.  3 重篤な記憶障害と時間と,ときに場所に対する見当識障害.問題の対処に重篤な 障害.  4 重篤な記憶障害と見当識は人に対してのみ保たれている.判断や問題解決は不可 能.身の回りのことにもかなりの介助が必要で,ひとりにしておけない. 2.思考の障害(痴呆または薬物の中毒による)  0 なし  1 生々しい夢をみる.  2 たちの良い幻覚.幻覚であることはわかっている.  3 時々あるいはしばしば幻覚・妄想があるが病識がない.日常生活に支障をきたす ことあり.  4 持続的に幻覚・妄想あるいは病勢盛んな精神病がある.自分でケアをできない. 3.抑うつ  0 なし  1 ときに正常以上の悲しみや罪悪感に悩まされる.数日や数周続くことはない.  2 うつが1週間以上続く  3 不眠,食欲不振,体重減少,興味の消失をともなう抑うつ状態.  4 上記の症状に自殺念慮あるいは自殺企図をともなう. 4.意欲・自発性  0 正常  1 通常より受動的.より消極的.  2 選択的活動(ルーチンでない)を進んでおこなわない.興味の喪失.  3 日々の活動(ルーチン)を進んでおこなわない.興味の喪失.  4 引きこもり,意欲の完全な消失. UPDRS その2 日常生活動作(on/off時に分けて評価) 5.会話  0 正常  1 軽度の障害.理解するのに障害なし.  2 中等度の障害.ときどきもう一度くり返すように頼まれる.  3 高度の障害.しばしばもう一度くり返すように頼まれる.  4 ほとんどの時間,聞き取り不能. 6.唾液  0 正常  1 口中の唾液が軽度ながら明らかに増加.夜間の流涎をみることあり.  2 中等度に唾液が増加.軽度の流涎があ...

進行性核上性麻痺 (PSP)の重症度機能評価スケール

進行性核上性麻痺 (PSP)の重症度機能評価スケール 機能評価スケールは、症状の有無や重症度の定量化、治療の効果検証などに役立ち、包括的なリハビリテーションを提供する上で重要です。 PSPの機能評価スケールには、2つの評価スケールがあります。 Unified Parkinson’s DiseaseRating Scale(UPDRS) 一つは、Unified Parkinson’s DiseaseRating Scale(UPDRS)が一般的に普及してます。 この評価スケールは、パーキンソン病をもとにデザインされているが、運動項目においてPSPにも適応されます。 検査方法や評価表はこちら↓ http://www.st-medica.com/2012/12/updrs.html Progressive Supranuclear PalsyRating Scale(PSPRS) 2つ目は、Lawrence I GolbeによってデザインされたProgressive Supranuclear PalsyRating Scale(PSPRS)があります。 精神機能、嚥下機能、眼球運動機能、四肢体幹機能等を評価します。 このPSPRSには、Lawrence l Golbe監修のもと、湯浅と濱田の両博十が翻訳した進行性核上性麻痺機能評価尺度日本語版(PSPRS-J)があります。 各項目の重症度に応じた点数が配分されていて、重症度が高いほど点数が高く、最高で100点となっています。 PSPRSの評価表はこちら↓ http://www.kamagaya-hp.jp/center/kc_mind/pdf/101101_01.pdf

遂行機能(executive function)

遂行機能とは 遂行機能(executive function)とは神経心理学的な立場から形成された概念です。 目的をもった一連の活動を有効に成し遂げるため、自ら目標を設定し、計画を立て、実際の行動を効果的に行う能力のことをいいます。 一般的な遂行機能の特徴は、目標指向性、新規の問題の解決、ルーチンである反応の抑制、複数のアプローチ法、複数の課題が同時に存在すること(同時処理)、状況に応じた柔軟な解決、規則の推論、概念化や概念の形成といった機能をいいます。 日常生活と遂行機能 日常生活では、買い物や料理の手順、銀行などでの手続き、対人関係の構築や維持には必要とされる機能で、職場では遂行機能を多用しています。 遂行機能に問題があると 遂行機能が保たれていれば自立した生産的な生活ができますが、逆に遂行機能障害を認めると他の認知機能や身体機能が良好であっても自立した生活や社会的に意味のある生活を送ることは困難となります。 言語、行為、視覚認知、視空間認知、記憶といった比較的要素的な領域では、なにをどれだけできるかという指標で表されるが、遂行機能はどのように物事を行うか、あるいは物事を行うか否かで判断されます。 そのため、遂行機能障害は、計画を立てる際やルーチンではない、新たな状況や問題が生じた際に出現しやすいといわれています。 遂行機能に問題があると、変化した状況では、計画のない場当たり的な行動になってしまったり、以前にとった行動と同じ行動を続けてしまったりします。

嚥下障害スクリーニングテスト

嚥下障害スクリーニングテスト 嚥下スクリーニングテストは以下と通りです。 質問紙法 嚥下誘発テスト(swallowing provocation test:SPT) 水飲みテスト 反復唾液嚥下テスト(repetitive saliva swallowing test:RSST) 改訂水飲みテスト(modified water swallowing test:MWST) 反復唾液嚥下テスト RSST 反復唾液嚥下テスト:RSST は被検者の喉頭隆起および舌骨に第2指と第3指の指腹を軽くあて、随意的に空嚥下運動を繰り返させるもので、3回/30秒未満を異常とします。 改定水飲みテスト MWST 改訂水飲みテスト:MWST は冷水3mLを口腔前庭に注いで嚥下を命じ、可能なら追加して2回嚥下をさせます。 最大3回実施し、最も悪い嚥下活動を評価し、3点(嚥下あり、呼吸良好、むせるand/or湿性榎声)以下を異常とします。 いずれもベッドサイドにおいて短時間で行え、比較的安全性が高いです。 また、摂食の可否を判定するために、唾液や液体の嚥下評価のみでは不十分であるため、2001年には段階的フ一ドテスト(food test:FT)が考案され、少量の、難易度の異なる食材を直接嚥下させ、その時点における至適食材を判定する方法もよく用いられています。 最大3回実施し、最も悪い嚥下活動を評価し、3点(嚥下あり、呼吸変化はないが、むせあるいは湿性嗅声や口腔内残留を伴う)以下を異常とすることはMWSTと同様です。 MWSTとFTの判定のための観察項目は、嚥下の有無、呼吸変化の有無、むせの有無、湿性榎声の有無、追加嚥下の可否となっています。 注意点としては、FTでは約2割、MWSTでは4割以上で不顕性誤嚥を見落とす可能性があるため、これらの検査で異常がなかったからといって、摂食・嚥下に問題がないとは言い切れないことに注意が必要となります。

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