肩関節疾患に使用する装具や三角筋の座位での観察ポイント
肩関節疾患に対して、保護を目的に装具や三角巾を用いられることがありますが、装着の仕方によっては、肩関節周囲筋の筋緊張が高まり、痛みが出現してしまうことがあり、そのままにしておくと、肩関節拘縮状態に移行してしまうことがあります。
正しい姿勢で装具をきちんと装着することで、手術部位の保護や痛みの緩和、円滑な関節可動域練習の一助となります。
上肢の重みが装具や三角巾の一部に負荷がかかることを防ぐために、膝の上にクッション等を置いて上肢を載せることも良肢位の保持につながると言われています。
座位での安静肢位の観察ポイント
- 肩甲骨の高さが同じ
- 術側が健側と比べて前後にずれていない
- 前腕が浮いたりせず装具に収まっている
- 手首の位置が肘よりも低い位置になっていない
観察・指導の継続
装具を使用した状態での姿勢の調整は、慣れるまで時間がかかることもあります。鏡を見ながらでは調整しにくいこともあるため、慣れるまでは病棟での観察・指導を継続することも大切なことです。