ピック病の症状経過
第Ⅰ期(発病から1~3年)
人格:関心の喪失判断力:障害
実行能力:計画および抽象思考の低下
記憶:比較的保たれている
視空間見当識:正常
言語:正常あるいは失名辞,迂回操作
計算力:比較的保たれている
Klifver-Bucy症候群:症状が部分的に顕在化
運動系:正常
脳波:正常
第Ⅱ期(発病から3~6年)
言語:常同言語,言語理解不良,失語記憶:比較的保たれている
視空間見当識:比較的保たれている
判断力:低下
実行能力:低下
運動系:比較的正常
脳波:基礎律動徐波面
CT/MRI:前頭葉と側頭葉の両方あるいはいずれかの局所性萎縮
PET/SPECT:両側前頭葉の低代謝あるいは低下
第Ⅲ期(発病から6~12年)
言語:絨黙あるいは意味不明の言葉記憶:低下
視空間見当識:低下
認識:高度に障害
運動系:錐体外路症状あるいは錐体路症状・錐体外路症状が混在
脳波:全般性徐波あるいは前頭・側頭の徐波化
CT/MRI:前頭葉と側頭葉の両方あるいはいずれかの局所性萎縮
PET/SPECT:両側前頭葉の低代謝あるいは低下
(Cummings&Benson, 1992)