分割嚥下と反復嚥下
健常者では、一回で嚥下可能な10ml程度の食塊を、必ず数回に分けて嚥下する嚥下障害患者がしばしばいます。
このような嚥下を分割嚥下(piecemeal swallowing)と言います。
病的意義は確定していません。
多くの嚥下障害の患者では一回の嚥下でクリアーできる嚥下量を学習しており、舌根部で咽頭への送り込み量を調節しているために、このような現象がみられるものと考えられています。
類似した現象で、嚥下物が一回でクリアーされずに咽頭腔に遺残したために引き続き咽頭期嚥下が惹起され嚥下を繰り返す反復嚥下(repetitive swallowing)も咽頭クリアランスの低下を示す所見です。