FIM 問題解決の採点ポイント





FIM 問題解決の採点ポイント


概念


生活に即した問題にどう対応するか、日常生活上の問題解決に関連した技能を評価します。
金銭的・社会的・個人的な出来事に関して、合理的かつ安全にタイミングよく決断するか、問題を解決するために行動を開始し、継続し、自分で修正していく能力を評価します。
勉強や専門知識の必要な問題解決ではなく、日常生活に即した問題にどう対応しているか評価します。
必ずしも自分で行う必要はなく頭で解決できれば(人に頼むことで解決できれば)問題ないと評価します。

日常生活に即した問題


  • 自分の生活上で出会う問題
  • 病棟内での転倒や、誤嚥の予防などに配慮する能力
  • 金銭や薬を管理する能力
  • 複雑な問題、簡単な問題に分けられる


複雑な問題


  • 退院後の生活に関する話題(福祉制度利用、家屋改造など)
  • 金銭管理(入院会計、売店利用など)
  • 薬の管理
  • 退陣トラブルなど


簡単な問題


  • 移乗の際、転倒の危険があることがわかる(介助者を呼ぶ、ナースコールするなど)
  • 必要時にトイレの介助を頼む
  • 一人で歩くと転倒することがわかる
  • ゆっくり食べないと誤嚥することがわかる
  • ベッドは排泄(嘔吐)する場でないことがわかる
  • お茶をこぼした時に処理を頼む
  • 物を書きたいときにペンを要求する
  • 必要時に自助具の装着を頼む
  • 歯磨きの仕方がわかる など


問題解決の採点法


複雑な問題の解決は可能か

  • 可能→7点or6点(時間がかかる、慣れない環境で多少の困難を生じるとき)
  • 不可能→5~1点:簡単な問題の解決能力(頻度)で採点します。


問題解決の採点ポイント


  • 複雑な問題の解決に手助けが必要か
  • 簡単な問題の解決に手助けが必要か
  • 解決できた頻度で採点します。


問題解決での難問


◆複雑な問題の解決が可能で、簡単な問題の解決ができない
例)金銭管理可能、転倒の危険防止困難 
→知的機能は保たれているが失認を認める症例などにみられる→5点以下(簡単な問題を解決できた頻度で採点する)

FIM採点ポイントまとめはこちら↓
http://www.st-medica.com/2016/05/fim-saiten-matome.html

FIMの採点の基本概念はこちら↓
http://www.st-medica.com/2016/04/fim.html