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左半側空間無視の各種の重症度分類

左半側空間無視の各種の重症度分類


●福井(1981)

grade 1
ときにはT片側空間の物体を認知しないこともあるが、ADL上ほとんど支障をきたさない。
grade 2
両側から同程度の視覚的刺激を与えると、片側の全部または一部を見落とす。しかし片側からだけの刺激は全部認知できる。
grade 3
片側のみからの刺激にたいしても末端部分を見落とす。
grade 4
片側のみからの刺激にたいしても全部分を見落とす。
空間軸変位、崩壊現象等を伴うことが多い。
grade 5
片側をまったく無視し頸を回すことも、視線を向けることもしない。空間軸変位、崩壊現象等を伴う。

●御園生ら(2001)

軽度
BIT行動性無視検査カットオフ点以下の下位検査数:通常検査1~2、行動検査1~3
中等度
BIT行動性無視検査カットオフ点以下の下位検査数:通常検査3~4、行動検査4~6
重度
BIT行動性無視検査カットオフ点以下の下位検査数:通常検査5~6、行動検査7~9

●鈴木ら(2012)

軽度
対座法にて、不意な声かけだけで視線を左側に向けることができる。
中等度
対座法にて、視覚や聴覚で誘導すれば視線が正中線を越える。
重度
対座法にて、患者が努力しても視線が正中線を越えず、追視も右視野内でしか行えない。

●千葉リ八ビリテーションセンター(2013)

軽度
BIT行動性無視検査(BIT)はカットオフ点以下の下位検査はないが日常場面でときに麻痺側を見落とす。あるいは、BITでカットオフ点以下の下位検査はあるが、日常場面では見落としはみられない。
中等度
声かけや誘導等の介入があれば、麻痺側へ注意を向けることが一部可能。BITは実施可能。カットオフ点以下の下位検査がある。
重度
RNR、RTR、眼球運動障害等、身体機能面と密接に関係し無視症状が著明。行動修正困難。BITをすべて実施できない場合が多い。

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