NeedとHopeとGoal





NeedとHopeとGoal

セラピストが患者さんの治療計画を立てる上でいつも考えさせられるのが、NeedとHopeとGoalです。

分かりやすく言うと、Needはその患者さんが今後生活していくために必要な能力・環境など、Hopeは患者さんや家族の希望、そしてGoalは今後の患者さんの生活していく姿全てを表します。

担当になったセラピストは患者さんのHope通りのストーリーを描きたいのですが、実際には難しい場合が多いです。

本人は退院後、自宅で生活したいというHopeですが、家族は介護を出来る余裕はないから、施設に入ってもらいたいという場合。

また仕事に復帰したいという本人のHopeであっても、医学上機能・能力が仕事復帰できる状態ではない場合など。

担当者としては、伝えなければいけない事だけに、いつも心が締め付けられます。

しかし、現状の機能・能力・環境が悪い状態であっても、Hopeのすべてを否定するわけではありません。少しでもその方のHopeに近づけられるよう、機能を改善し、能力を伸ばし、環境を整えていくことが大切となります。

そして、共にGoalを目指し、リハビリテーションを行っていきます。

そして、そのGoalに到達するために、必要なもの全てがNeedとなります。

こうして考えると治療者にはとても大きな責任が課されます。

患者さん・家族のHopeをくみ取り、今後の生活でこの方にとって何が必要なのかを考え、そして準備をしていく。

一人の人間の人生を決めてしまうかもしれないこの重要な職務を、セラピストは真摯に取り組んでいかなければなりません。