ベル麻痺・ハント症候群の予後予測
Bell麻痺やHunt症候群などの末梢性顔面神経麻痺症例に対し、electroneuroglaphy(ENoG)を用いた予後診断法が広く行われるようになりました。
顔面神経麻痺発症後7~14日にENoGを行うことにより神経障害の程度を把握し予後を推定することが可能となります。
ENoGが40%以上で神経障害が軽度な場合、後遺症なく完治する可能性が高いといわれています。
そのため、積極的なリハビリテーションは必要ないといわれています。
ENoGが10~40%の中等度の神経障害の場合、表情筋の運動麻痺の回復は期待できますが、病的共同運動の出現する可能性が高いです。
この場合には、病的共同運動を予防することを主体としたリハビリテーションが必要となります。
ENoGが10%未満の高度の神経障害や完全脱神経の場合には、病的共同運動が高頻度、高度に出現し、かつ表情筋の筋力回復も不十分に終わる症例が少なくありません。
このような場合では、病的共同運動を予防すると同時に表情筋の筋力回復を促進するためのリハビリテーションが必要となります。
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