坐骨神経痛の症状と評価
坐骨神経痛は、中高年の男性に比較的よく見られる疾患です。
寒さや外傷が引き金となって、骨盤やその付近の関節で炎症や筋緊張が起こりますが、そのなかでも坐骨神経が炎症を起こして圧迫されたときに、坐骨神経痛が起こります。
坐骨神経痛の多くは、殿部周辺の経筋反応としてとらえることができます。
特に梨状筋や大殿筋が関係しており、片側に筋肉の緊張を認めます。
患側の坐骨神経が梨状筋部を通るとき、筋肉を硬結させ、神経の走行に沿って大腿後面や下腿に痛みやしびれがおこります。
その結果、足に力が人らなくなって歩行が困難になったり、下肢の筋肉の太さに左右差が出るなどの症状が現れます。
経筋反応のほか、環跳の圧痛(坐骨結節部を強く押圧すると痛む)の有無や、梨状筋や大殿筋の硬結部分の触診や、SLR(Straight Leg Raising)テストで確認することができます。
SLRテストは、背臥位になってもらい、患側の足を30~40度挙げて、痛みが出るかどうかを診るテストです。
坐骨神経に異常が起こると、経筋に沿って棒状や帯状に硬くなったりする筋肉の硬結が現れます。
手技や運動療法によってこの経筋反応をなくすと、坐骨神経痛は改善されていきます。
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