脳卒中の異常パターンに対する装具適応と対策
足趾の過度の屈曲に対しては、屈曲による痛みが生じる場合があるので靴のトゥボックスを拡げてたいおうします。
尖足・内反尖足に対しては、痙縮や変形が軽度の場合は、フットアップスリング等の軟性装具で対応できる場合もあります。
軽度から中等度の痙縮による変形に対してはプラスチック製または金属支柱付きの短下肢装具が適応となります。
徒手や体重支持でも矯正が出来ない場合は、尖足では程度に応じて踵部を補高し、内反足に対しては短下肢装具と外側Tストラップで矯正したり、徒手矯正可能な場合は外側に、不可能な固い例に対しては内側にウェッジを靴にインサートして対応します。
外反足に対しては内反足と逆の対応を行います。
膝過伸展(反張膝)に対しては、継手付きの短下肢装具では、足継手を後方制動にして足関節を背屈位に保持し、膝関節が屈曲する方向に制御するようにします。
膝折れに対しては、足継手を前方制動にして足関節を底屈位に保持し膝が伸展する方向に制御します。
遊脚期でのつま先引きずり、分まわし、棒足歩行に対しては、健側靴の補高や足関節を背屈保持し、内反や尖足の予防・矯正を行ない、痙縮の程度により装具を選択します。
長下肢装具の使用例では膝を軽度屈曲位にすると患肢のクリアーが容易になり、踵接地時の不安定性も軽減されます。
足関節固定時には装具靴をロッカーボトム様にすると踏み返しが良くなります。
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