嚥下障害スクリーニングテスト





嚥下障害スクリーニングテスト


嚥下スクリーニングテストは以下と通りです。


反復唾液嚥下テスト RSST


反復唾液嚥下テスト:RSSTは被検者の喉頭隆起および舌骨に第2指と第3指の指腹を軽くあて、随意的に空嚥下運動を繰り返させるもので、3回/30秒未満を異常とします。

改定水飲みテスト MWST


改訂水飲みテスト:MWSTは冷水3mLを口腔前庭に注いで嚥下を命じ、可能なら追加して2回嚥下をさせます。
最大3回実施し、最も悪い嚥下活動を評価し、3点(嚥下あり、呼吸良好、むせるand/or湿性榎声)以下を異常とします。

いずれもベッドサイドにおいて短時間で行え、比較的安全性が高いです。

また、摂食の可否を判定するために、唾液や液体の嚥下評価のみでは不十分であるため、2001年には段階的フ一ドテスト(food test:FT)が考案され、少量の、難易度の異なる食材を直接嚥下させ、その時点における至適食材を判定する方法もよく用いられています。

最大3回実施し、最も悪い嚥下活動を評価し、3点(嚥下あり、呼吸変化はないが、むせあるいは湿性嗅声や口腔内残留を伴う)以下を異常とすることはMWSTと同様です。

MWSTとFTの判定のための観察項目は、嚥下の有無、呼吸変化の有無、むせの有無、湿性榎声の有無、追加嚥下の可否となっています。

注意点としては、FTでは約2割、MWSTでは4割以上で不顕性誤嚥を見落とす可能性があるため、これらの検査で異常がなかったからといって、摂食・嚥下に問題がないとは言い切れないことに注意が必要となります。