半側空間無視(Unilateral Spatial Neglect:USN)
半側空間無視(Unilateral Spatial Neglect:USN)は、損傷大脳半球と反対側の刺激に気がついたり、反応したり、その方向に向いたりすることが障害されている病態です。
頻度は右半球損傷で報告が多く特に急性期で70~80%程度、慢性期で40%前後、左半球損傷による右半側空間無視は0~38%といわれています。
半盲は眼球を固定したときの視覚の欠損という視野における障害で、障害を認識し代償動作を行いますが、
半側空間無視は眼球の動きを制限しないときの視覚の欠如で、空間における障害で、障害を否認し代償動作を行わないことを特徴とします。
Kinsbourneの説によると、右脳は左右空間を、左脳は右空間を主に監視しているため、左脳損傷の場合は残っている右脳が左右両側を監視するために無視は生じませんが、右脳損傷の場合は左脳が残るため右空間しか監視できず、左半側空間無視が生じると説明されています。
左下ほど無視されやすいことも指摘されている。
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