小脳性認知情動症候群 (CCAS)

小脳性認知情動症候群 (CCAS)

小脳損傷による高次脳機能障害の先行研究では、右小脳半球損傷例の言語性学習障害や失語など、左小脳半球損傷例の視空間認知機能障害が報告されています。小脳虫部損傷では感情が不安定になるという報告もあります。これらの障害をまとめてSchmahmannらは小脳病変による遂行機能障害、言語障害、感情障害、空間認知障害の4症状を主症状とするCCASという病態概念を提唱しました。

障害の根拠として、脳血流検査やfMRI、PETを用いた研究から小脳機能と対側大脳半球との関係を示唆する報告が多く、また逆に、大脳半球錐体路の障害で対側小脳の血流低下や萎縮を示すcerebro-cerebellar diaschisisも良く知られています。

小脳と大脳皮質間の線維連絡の解剖学的基盤として、前頭前野の46野と淡蒼球内節、小脳虫部の線維連絡が明らかにされています。


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