急性疼痛と慢性疼痛
急性疼痛は外傷、炎症、火傷など身体的に明らかに原因が認められます。
客観的に部位や程度の評価が容易で、一般的な鎮痛剤、麻薬、神経ブロックなどでコントロール可能です。
慢性疼痛は、“急性疾患の通常の経過あるいは創傷の治癒に要する妥当な時間を超えて持続する痛み”と定義されているように、長期間にわたる頑固に繰り返される反復性の痛みとして表現されます。
局所の痛みが全身に拡大し、痛みの部位や明確な原因が特定しにくくなり、医学的な説明が困難なものがあります。慢性の痛みは自律神経、内分泌、免疫系のホメオスタシスに悪影響を及ぼし「痛みが痛みを呼ぶ」という悪循環がみられるようになります。
また痛みのみならず不眠、倦怠感、食欲不振、微熱など多彩な全身性の愁訴を伴うようになり、愁訴の多さからとらえどころのない痛みとなります。
長期にわたる対応困難な痛みは心身の健康を損ねる有害なストレス刺激となり、心身交互作用による「痛みととストレスの悪循環」が生じます。
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