廃用症候群 筋肉におよぼす影響
筋力は運動不足により低下し、安静によりさらに筋力の低下、筋萎縮、筋耐久力の低下が生じます。
安静臥床を続けると1週間で10〜15%、3〜5週間で50%程度低下するとされています。
健常者に4〜6週間安静臥床を行わせた筋力の低下は、腓腹筋とヒラメ筋、前脛骨筋、肩甲周囲筋、上腕二頭筋の順に大きく低下しました。
手内筋には明らかな筋力の低下は認められませんでした。
Mullerは、筋力の35%を越える程度の負荷では筋力は増加し、20〜35%の負荷で維持でき、20%未満の負荷では筋力は維持できないと報告しています。
筋萎縮は筋線維数の減少ではなく、筋線維径の減少によるものです。
タイプⅠ線維とタイプⅡ線維のいずれも径が減少します。
廃用性筋萎縮では筋収縮がみられないためタンパク質の合成が低下しています。
低活動においてはタイプⅡ線維優位の筋萎縮がみられます。
タイプⅡ線維の筋線維の質的な変化もみられ、遅筋の速筋化がおこります。
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