認知リハの流れ
急性期から回復期は、高次脳機能障害の自然回復が期待されますが、この時期のリハ効果にも高いエビデンスがあり、言語能力の改善、記憶能力の改善など要素的なレベルでの改善が期待できます(restorative training)。
一方、時期が経過すると、これらのアプローチよりもむしろ、代償手段を身につけるリハに重点を置き、特定の環境に適応する技術を身につけられるよう訓練を行います。
記憶障害に対する代償手段の活用訓練もその1つです。
達成すべきゴールは、日常生活動作(ADL)から始めてinstrumental ADL(IADL)といわれる料理、洗濯、買物、外出、趣味、電話、金銭管理、交通機関の利用などに拡大され、個人のニーズに合わせて就学・就労にまで及びます。
特に若年者では、就労を目標にする例も少なくないです。
復職には、多職種による包括的リハと就労支援機関の協力は欠かせないものになっています。
職業リハの環として、援助付き雇用やジョブコーチの有効性も実証されています。
しかし、重度の脳損傷例では復職は困難を極めます。
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