オシレーション法
呼吸の抵抗を測定する方法にオシレーション法があります。
複数の周波数を含む振動波をマウスピースを通じて被験者の口腔内に与えて口腔内の気流と圧力を臨時的に測定する方法がオシレーション法による呼吸インピーダンス測定の主流となっています。
広帯域周波数オシレーション波を用いた呼吸抵抗測定装置としてMostGraph-01(チェスト社)、 Master ScreenIOS(Jaeger社)の2機種が市販されています。
オシレーション法は最大努力を必要とするスパイロメトリーとは異なり、安静呼吸で短時間のうちに実施できるため、小児や高齢者、呼吸困難度の高い被験者にも負担が少ないという利点があります。
呼吸インピーダンスは粘性抵抗(Rrs)とリアクタンス(Xrs)から成ります。
粘性抵抗(Rrs)の主成分は気道抵抗ですが、胸郭の粘性抵抗も含むため、「呼吸抵抗」とよばれます。リアクタンス(Xrs)は弾性抵抗と慣性抵抗からなり、低周波数では弾性抵抗が、高周波数では慣性抵抗が主体となります。MostGraph-01とMaster Screen IOSのいずれにおいても、5Hzおよび20Hzにおける呼吸抵抗(R5およびR20)、5Hzにおけるリアクタンス値(X5)、リアクタンスが0となる共振周波数(Fres)が測定結果として表示されます。