スパイロメトリー 肺機能予測式と肺年齢

スパイロメトリー 肺機能予測式と肺年齢

スパイロメトリーで得られる肺活量、努力性肺活量、1秒量などの指標は健常人でも身長、
年齢、性別などによって影響を受けます。呼吸機能検査結果を評価するためには基準値を用います。
予測式として欧米人を基準としたBaldwinの式やBerglundの式が一般的に広く用いられてきました。これらの予測式は多くのスパイロメーター各機種に採用されています。
人種的な体型の差も基準値に影響するため、1993年に日本胸部疾患学会(現在の日本呼吸器学会)肺生理専門委員会より日本独自の基準値が作成されました。
これを改良して2001年同委員会より新たな基準値が発表されました。この新たな基準値は、健常者において得られた測定値から、性、年齢、身長を独立変数として重回帰分析を行うことで呼吸機能検査予測式を作成したものです。
1秒量を指標として標準回帰式に代入し、条件に応じて算出した年齢を「肺年齢」として
います。すなわち肺年齢とは「測定された1秒量が何歳の1秒量に相当するか」を表しています。18~95歳までを対象とした式であるため、この範囲を超える算出結果については「18歳未満」または「95歳以上」と判定されます。
肺年齢.netのサイト(http://www.hainenrei.net/)で詳細な情報が得られます。