肺結核、麻疹、水痘など空気感染を起こす疾患では、検査を行わないようにします。特に肺結核や気管支結核の可能性がある場合は、肺機能検査を行う前に胸部レントゲン検査で確認する必要があります。
活動性の肺気道出血や呼吸器感染症(インフルエンザなど)がある場合も、控えるようにします。
肺気量分画、努力性肺活量測定いずれにおいても被験者の最大努力が必要とされます。再現性の得られない場合は、測定を繰り返して行いますが、検査に伴う疲労の影響も考慮する必要があります。
被験者に検査を理解し、協力してもらうよう努めることが重要となります。
検査術者が被験者に対して声かけなど適切な働きかけを行う必要があります。
全麻気量(TLC)、機能的残気量(FRC)、残気量(RV)など、残気量(RV)を含む肺気量分画は通常のスパイロメトリーでは測定することができません。
残気量とは最大呼気時においても肺内に残っている気量を指します。安静呼気位の肺容量に相当する機能的残気量はガス希釈法もしくは体プレチスモグラフ法で測定する必要があります。
一般的には閉鎖回路法によるヘリウムガス希釈法が汎用されています。