呼吸介助の方法
基本的にあらゆる体位に対して可能である。重要なことはどのような体位であっても患者の胸郭運動に合わせて介助を加えることである。
体位ドレナージと併用することでより効果的になる。
介助者は患者の側方に立ち、患者の胸郭にtotal contactし、触診によって、十分に患者の胸郭の運動方向やタイミングを把握したうえで、呼気時に胸郭を生理的運動方向(生理的な拡張方向とは反対方向)へ、他動的にゆっくりと介助者の重心移動によって圧迫を加えていく。
このとき、手に力は入れないようにする。
緊急時の胸部圧迫とは異なるので、圧迫は強すぎず均等かつ一定となるように心がける。
患者の呼吸のタイミングや胸郭運動に合わせて行うよう注意する。
圧迫の最終域は安静呼気のレベルを超えて胸郭の動きが自然に止まるところまでとする。
患者が吸気に移行すると同時に圧迫を完全に解き解放する。これを繰り返し行う。手技が適切に行われているという判断は、患者が楽に呼吸を行え、痛みや不快感の訴えがないことで確認する。
呼吸介助を中止あるいは終了する基準は、同一患者であっても一定ではなく、患者の状態によって決まる。聴診や触診によって再評価し、目的が達成され、期待した効果あるいは変化が得られた時点で終了となる。好ましくない反応が出現した場合は即座に中止し、速やかに主治医に報告する。
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