骨粗鬆症 分類





骨粗鬆症 分類

骨粗鬆症は、原発性と続発性に分類され原発性骨粗鬆症は閉経後骨粗鬆症、男性骨粗鬆症、特発性骨粗鬆症に分類される。
従来、原発性骨粗鬆症や関節リウマチに伴う骨粗鬆症は、骨吸収、骨形成ともに亢進する高代謝回転とされてきた。
しかし、男女ともに加齢によって、骨形成シグナルであるWntシグナルを抑制するスクレロスチンが血清で増加し、60歳以降では血清スクレロスチン値と骨密度低下、骨構造劣化が相関することが示され、骨粗鬆症の成因として、骨吸収充進とともに骨形成低下が引き起こされているとされた。
関節リウマチにおける骨粗鬆症に関しても、炎症性サイトカインによって骨吸収亢進と骨形成低下が引き起こされることが明らかにされている。
骨吸収亢進と骨形成低下の病態を示すとされてきたステロイド性骨粗鬆症においても、骨吸収亢進は早期に一過性に引き起こされるものの、骨形成低下がその本態であると考えられるようになってきた。
以上のように、骨粗鬆症の病態は原発性、続発性を問わず骨吸収方進と骨形成低下が存在し、そこに酸化ストレス、ビタミン不足などが加わって骨強度低下を引き起こすと考えられる。
骨強度低下に伴って骨折危険性が増加した状態が骨粗鬆症であり骨粗鬆症性骨折を発症すると、ADLQOLの低下のみでなく、生命予後をも悪化させることになる。