COPD 安定期の管理
I 期(軽症)のCOPDでは、禁煙に加えて、症状の軽減を目的に必要に応じて短時間作用型気管支拡張薬の使用が推奨されます。
II期(中等症)のCOPDでは、症状の軽減に加えて、QOLの改善、運動耐容能の改善などが主な目標となります。長時間作用型気管支拡張薬の定期的な投与、呼吸リハビリテーションが推奨されます。
II ~IV期(中等症~最重症)のCOPDにおける薬物療法の主体は、長時間作用型気管支拡張薬の定期使用ですが、効果に応じて複数の長時間作用型気管支拡張薬を併用します。
III 、IV期(重症、最重症)のCOPDでは、増悪の予防が大きな課題となります。増悪を繰り返す症例(例えば、過去3年間で3回の増悪を繰り返す)では、吸入ステロイド薬を追加することにより増悪の頻度を減少させ、QOLの悪化を抑制することが期待できます。