コタール症候群 (Cotard Syndrome)

コタール症候群 (Cotard syndrome)

重症のうつ病でみられる症候群です。
心気的訴えや抑うつ感を背景に、“自分はすでに死んでしまっている、感覚をもった肉体ではない”という妄想を訴えます。
“死ぬこともできない”と、この苦しみから永遠に逃れられないという恐怖感も認めます。
初老期うつ病、老年期の精神障害でしばしば経験されます。
自殺企図に至るリスクが非常に高く、抗うつ薬などの薬物療法の時間的猶予のない症例が多いです。そのため,電気痙攣療法が導入されることもあります。