脳梗塞の定義と3つの分類
脳梗塞とは脳を栄養する動脈の狭窄や閉塞が、 脳の循環代謝障害を引き起こし、 さまざまな症状を来す疾患である。
脳への血流がたった一つの血管によって栄養されている場合もあるが、 別の血管(側副血行路)も栄養している場合があり、 栄養のされ方によって症状の発現の程度は変化する。
脳の循環代謝が障害されるとグルコースと酸素が枯渇するため、 細胞のミトコンドリアの機能不全が生じてATP(adenosine triphosphate:
アデノシン三リン酸)が産生できなくなる。
脳梗塞は病態により3つの病型に分類される。
(1)アテローム血栓性脳梗塞
(2)心原性脳塞栓症
(3)ラクナ梗塞
分類の必要性としては、各梗塞によって治療方針が違うため発症早期に正確に分類する必要が出てくるからである。