重症心身障害児 嚥下障害の特徴





重症心身障害児 嚥下障害の特徴

重症児の死因のトップである肺炎は嚥下障害による慢性誤嚥が主因です。
そのため、気道管理による肺炎防止の早急な対応が必要とされます。
重症児の嚥下障害は胸郭変形や胃食道逆流症が加わることによる呼吸障害との悪循環を形成し、成長とともに重症化の経過をたどるとされています。
その誘因としては重症児の多くでみられる筋緊張亢進があげられます。
筋緊張亢進は頸部では、咽喉頭、気管までの構造異常とその結果として上気道狭窄の原因となります。
さらに胸郭変形と胃食道逆流症を悪化させ、肺炎を難治性のものにします。
加えて、重症児の特徴としては、咽頭での多量の唾液貯留と気管内流入がみられるにもかかわらず、咳嗽反射が弱く、咳込みを伴わない不顕性誤嚥が60~70%の高頻度にみられます。