強制収集 高次脳機能障害
環境依存性亢進の結果として、必要のない物品を多数収集して保管する行動が出現します。
コーエンらは前大脳動脈・動脈瘤破裂後10年間にわたって自動車を盗み続け、自宅に保管していた症例を報告しています。
患者は多数の自動車を盗んでも売却することなく保有していました。窃盗罪で何度か懲役刑に処せられたが自動車窃盗を止めることはなかったそうです。
ヴォッラらの症例は両側性の眼窩部および前頭極病変例で様々の家電製品を多数自宅に保管していました。
彼の自宅の全ての部屋は家電製品で埋まっていました。
これらの患者はむやみやたらに何でも収集する訳ではありません。
特定の対象だけを収集します。
前頭葉背外側部が損傷されていない ため行動計画能力は保たれていることによると考えられます。
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