改良Frankel分類
A.motor, sensory complete 完全麻痺
仙髄の知覚(肛門周辺)脱失と運動(肛門括約筋)完全麻癖
B.Motor complete, sensory only 運動完全(下肢自動運動なし)、感覚不全
B 1.触覚残存(仙髄領域のみ)
B 2.触覚残存(仙髄だけでなく下肢にも残存)
B 3.痛覚残存(仙髄あるいは下肢)
C.Motor useless 運動不全で有用でない(歩行できない)
C 1.下肢筋力1, 2 (仰臥位で膝立てができない)
C 2.下肢筋力3程度 (仰臥位で膝立てができる)
D.Motor useful 運動不全で有用である(歩行できる)
D0.急性期歩行テスト不能例
下肢筋力4,5あり歩行できそうだが,急性期のため正確な判定困難。
D1.車椅子併用例
屋内の平地であれば10m以上歩ける(歩行器,装具,杖を利用してよい)が、屋外、階段は困難で日常的には車椅子を併用する。
* 10m以下の歩行であればC2と判定
D2.杖独歩例あるいは中心性損傷例
杖独歩例:杖、下肢装具など必要であるが屋外歩行も安定し車椅子不要。
中心性損傷例:杖、下肢装具など不要で歩行は安定しているが、上肢機能が悪いため、入浴や衣服着脱などに部分介助を必要とする。
D3.独歩自立例
筋力低下、感覚低下はあるが独歩で上肢機能も含めて日常生活に介助不要。
E.Normal 正常
神経学的脱落所見なし.(自覚的しびれ感,反射亢進はあってよい)
【備考】
膀胱機能は包含せず.(通常D以上では自排尿である)
左右差のある場合には,左右各々を評価する.(左B2,右C1など)
判定に迷う時には悪い方に入れる。
D0群は実際はD1,D2,D3のいずれかであるので、予想できればD0(D1)やD0(D2)と記載する。
改良Frankel分類による頸髄損傷の予後予測の文献はこちら↓