機能性ディスペプシア functional dyspepsia (FD)
機能性ディスペプシアfunctional
dyspepsia (FD)は「胃・十二指腸領域に由来すると考えられる症状があり、 症状を説明しうる器質的な疾患、 あるいは全身性、 代謝性の疾患がない症候群」と定義されています。
すなわち、 FDは慢性の上腹部愁訴(痛み、
もたれ感など)があるにもかかわらず、
その症状を説明できる器質的疾患がみられない症候群です。
ROME IIIによると、
症状は、 辛いと感じる食後のもたれ感、 早期飽満感、 心窩部痛あるいは心窩部灼熱感の四つの症状のうち1つ以上が6ヵ月以上前からあり、 最近3ヵ月は持続することが必要とされています。 さらに、因子解析、システム研究から、食後愁訴症候群postprandial distress syndrome (PDS)と心窩部痛症候群epigastric pain syndrome (EPS)の二つのカテゴリーが作業仮説として提唱されています。