看護の目的

看護とは
広義には、人々の生活の中で営まれるケア、すなわち家庭や近隣における乳幼児、傷病者、高齢者や虚弱者等への世話等を含むものをいう。
狭義には、保健師助産師看護師法に定められるところに則り、免許交付を受けた看護職による、保健医療福祉のさまざまな場で行われる実践をいう。

看護の目的
看護は、あらゆる年代の個人、家族、集団、地域社会を対象とし、対象が本来もつ自然治癒力を発揮しやすい環境を整え、健康の保持増進、疾病の予防、健康の回復、苦痛の緩和を行い、生涯を通して、その人らしく生を全うすることができるよう身体的・精神的・社会的に支援することを目的としている。
身体的支援:看護職が対象者に対して行う体位変換や移送、身体の保清等を意味するが、これらは看護職自身の五感を働かせて対象者やそれを取り巻く環境の異常を早期に発見したり、身体を道具として用いて視診、聴診、触診等のフィジカルアセスメント技術を駆使したりすることが前提となっている。またこれらを通して、直接対象者に「触れる」ことにより、看護職と対象者の間に親近感や親密さがもたらされる。
精神的支援:看護職は、時間的物理的に対象者の身近に存在することにより、対象者にとって親しみやすく話しかけやすい存在となる。そのため、対象者の権利の擁護者として機能することができるだけでなく、また看護職自身の人格を生かした支援を行うことができる。
社会的支援:看護は、あらゆる年代の個人、家族、集団、地域社会を対象としているため、その対象の状況や社会背景に応じた支援を行うことができる。