田中ビネー知能検査Vの検査結果の算出法
結果の表示は、生活年齢2歳0カ月~13歳11カ月までは、精神年齢(MA:Mental Age)と知能指数(IQ:Intelligence Quotient)を求めます。
MAは、基底年齢(年齢級+1歳)+基底年齢級以上の年齢級の合格問題数×加算月数
により求めます。
基底年齢(Basal Age)とは、すべての問題が合格できる年齢級に「1」を加算した年齢をいいます。
加算月数は、1~3歳級の各問題には1問につき1カ月、4~13歳級の各問題には1問につき2カ月が与えられ、問題数や難易度によって重みづけられています。IQは、生活年齢に対するパーセントで、
知能指数IQ=精神年齢/生活年齢×100
で求められ、小数点第一位で四捨五入します。
生活年齢が10歳で精神年齢も10歳であれば、IQは100となります。
IQ100は、生活年齢に応じた知能をもつことを意味し、100以下であれば、生活年齢に達していないこと、逆に100より大きければ、知能の発達が早いことを示す。14歳以上では、原則として精神年齢は算出せず、知能を4つの領域(結晶性、流動性、記憶、論理推理)に分け、領域別の偏差知能指数(DIQ:Deviation Intelligence Quotient)と総合DIQを算出します。
DIQは平均100、標準偏差1/16になるよう基準化され、
(個人の得点(MA)一同じ年齢集団の平均)/([16分の1]×同じ年齢集団の標準偏差)+100)
の式で算出されるが、採点マニュアルの換算表を利用します。
このほか、検査者による行動観察結果の記載欄、検査時の被検児(者)の様子や、問題への取り組みの程度(5段階尺度)についても記載するようにします。