失語性失書

失語性失書

失語性失書では自発書字、書取、写字、いずれもが障害されます。
通例、自発書字の障害が最も重度であり、写字が最も軽いとされています。
また文字より語、語より文章で障害は重度となります。
障害の種類には、①文字の形態が想起出来ない、②目的の文字と異なる文字を書く(錯書)、③文字の左右が逆転する(鏡映文字)、④日本語に本来存在しない文字を書く、⑤口頭言語の失文法に対応する文法上の誤り、などがあります。
このうち錯書には、①形態性錯書(人→入)、②意味性錯書(手袋→靴下)、③音韻性錯書(てぶくろ→たぶくろ)、があります。音韻性錯書は仮名で多く認められます。

一般に口頭言語の障害程度と書字の障害程度はほぼ平行するが、両者に著しい解離が認められる症例があります。日本語では仮名と漢字で障害程度に差が認められる症例があります。