上肢痙縮・下肢痙縮に対するボトックス®の国内臨床試験では、有効性の主要評価項目としてMASが用いられています。
このスケールでは、筋緊張の程度を0~4の6段階で評価します。
0:筋緊張の亢進はない。
1:軽度の筋緊張亢進がある。
引っ掛かりとその消失、または屈曲・伸展の最終域でわずかな抵抗がある。
1+:軽度の筋緊張亢進がある。
明らかな引っ掛かりがあり、それに続くわずかな抵抗を可動域の1/2以下で認める。
2:よりはっきりとした筋緊張亢進を全可動域で認める。
しかし、運動は容易に可能。
3:かなりの筋緊張亢進がある。
他動運動は困難。
4:患部は硬直し、屈曲・伸展は困難。
Bohannon,R.W.,Smith,M.B.:Interrater reliability of a modified Ashworth
scale of muscle spasticity.
Phys.Ther.,67:206-207,1985.