人工呼吸器関連肺炎(ventilator-associated pneumonia: VAP) 予防
○ベッドの頭位を 30 度~ 45 度に上げる。
ベッドの頭位を 30 度から 45 度に挙上すると、胃内容物が口腔咽頭に逆流し気管内に吸引される危険性を減少させ、院内肺炎の発症を減少させる。臨床的な人工呼吸器関連肺炎(ventilator-associated pneumonia: VAP)、微生物学的に証明された VAPともに頭位挙上で発症率が減少する。
実施方法
ベッドの頭位を30度から45度に上げる体位は、人工呼吸時の基本的な体位である。禁忌でないかぎり、1日のほとんどの時間で頭位は上げる。スタッフがベッドの頭位を定期的に観察する。
(1) 目視では挙上が不十分であることが多いので、頭位挙上の角度は正確に測る。
(2) 担当看護師は 4−6 時間ごとに頭位挙上状況を看護記録に記録する。
(3) 定期的に頭位挙上実施状況をスタッフ全員で共有する。