スコア
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用語
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説明
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+4
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好戦的な
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明らかに好戦的、暴力的、スタッフに対する差し迫っ
た危険
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+3
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非常に興奮した
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チューブ類またはカテーテル類を自己抜去:攻撃的な
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+2
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興奮した
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頻繁な非意図的な運動、人工呼吸器ファイティング
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+1
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落ち着きのない
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不安で絶えずそわそわしている、しかし動きは攻撃的
でも活発でもない
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0
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意識清明な、落ち着いている
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-1
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傾眠状態
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完全に清明ではないが、呼びかけに 10 秒以上の開眼お
よびアイコンタクトで応答
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-2
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軽い鎮静状態
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呼びかけに 10 秒未満の開眼およびアイコンタクトで応
答
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-3
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中等度鎮静状態
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呼びかけに動きまたは開眼で応答するがアイコンタク
トなし
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-4
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深い鎮静状態
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呼びかけに無反応、しかし、身体刺激で動きまたは開
眼
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+5
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昏睡
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呼びかけにも身体刺激にも無反応
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人工呼吸中はしばしば鎮静・鎮痛薬が用いられる。
しかし、過鎮静は人工呼吸期間を延長し、VAP の発生頻度を増す。また不適切な鎮静はせん妄の原因となり、生命予後を悪化させる。過鎮静を予防し適切な鎮静状態を維持するよう、鎮静スケールで評価する。
実施方法
(1) 鎮 静 ス ケ ー ル と し て Richmond
Agitation-Sedation Scale ( RASS ) 、
Sedation-Agitation Scale (SAS)、Ramsey scale などが知られている。いずれを
用いてもよいが、集中治療領域では RASS(資料参照)を使用することが望まし
い。
(2) RASS のスコアは‐3~0 となるように投与量を調節する。必要に応じて、中断・
減量を検討する。
(3) 看護記録に鎮静・鎮痛薬の使用状況とともに鎮静評価の記載欄を設ける。評価は
毎日数回行い、看護記録に記載する。
(4) 筋弛緩薬は特別な理由がある時以外には持続投与しない。
(5) 医療チームの中で鎮静の目的と目標スコアにつき情報交換を行い、共通認識を持
つ。