脳卒中超急性期の呼吸管理
推奨
1.低酸素血症が明らかでない軽症から中等症の脳卒中患者に対して、ルーチンに酸素を投与することが有用であるという科学的根拠はない(グレードC2)。
2.意識障害の原因の一つが呼吸障害と考えられる急性期脳卒中患者に対しては、気道確保や人工呼吸管理を行うことが望ましい(グレードC1)
発症後24時間以内の脳卒中患者に100%酸素 3 L/分を入院後24時間投与しても、1 年間の生存率は対照と差がなかった。また機能障害スコアなどの改善度にも差がなかった。しかし、有意ではないが、重症の脳卒中では酸素投与群のほうが生存率がやや良かった。重症の脳卒中患者に対する酸素投与について結論を出すには、さらに研究が必要である(Ⅱa)。脳卒中により脳ヘルニアを起こすような例では、人工呼吸器を装着しても予後は不良である(Ⅳ)。
http://www.jsts.gr.jp/guideline/006.pdfより。