糖尿病
糖尿病とは、インスリンという血糖(血液中のブドウ糖)値を下げるホルモンが不足するために血糖値が高くなる疾患です。高い血糖値が続くと、糖尿病に特徴的な合併症が出現します。
1型、2型糖尿病
糖尿病は、インスリンが絶対的に不足しインスリン治療が必須である「1 型糖尿病」と、膵臓からのインスリン分泌が不十分であったり、筋肉や脂肪細胞でのインスリン作用不足から血糖値が高くなる「2 型糖尿病」に分類されます。
糖尿病型と確定診断
①空腹時血糖値 126mg/dL 以上、② 75g ブドウ糖負荷試験の 2 時間値 200mg/dL 以上、③随時血糖値 200mg/dL 以上のいずれかに該当すれば糖尿病型です。糖尿病型の人が別の日に血糖値を検査して、再度①~③のいずれかに相当すれば「糖尿病」と確定診断します。
糖尿病のもう一つの確定診断
糖尿病の診断は、前記①~③のいずれかに加えて、糖尿病の典型的な症状、HbA1c6.5%以上、また糖尿病網膜症が認められれば、「糖尿病」と診断します。
75gブドウ糖負荷試験
75g のブドウ糖相当を摂取して、通常 0、30、60、120 分に採血して、血糖値とインスリン値を測定する糖尿病の検査。血糖値の上昇につれて急速にインスリンが分泌されるか否かで、膵臓のインスリン分泌能を知ることができます。
ヘモグロビンA1c
赤血球中のヘモグロビン A に血糖が結合すると離れなくなる性質と、約 120 日とされる赤血球寿命を利用して、過去 1 ~ 2 か月の血糖コントロール状態を把握する検査です。
血糖コントロールの指標
HbA1c を主な指標とし、6.5 未満が良好、6.5~ 7.0 未満が不十分、7.0 ~ 8.0 未満が不良、8.0以上が不可と評価されます。空腹時血糖値、食後 2 時間値、合併症の状態なども勘案します。
糖尿病ケア 2005 vol.2 no.4より参照。