食育と歯科衛生士

食育と歯科衛生士

食育」とは、様々な経験を通じて、食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てることを言います。
しかし現状は、①食料消費構造の変化(日本型食生活から欧米化した食生活や単独世帯の増加、食の外部化・簡便化が背景にある)、②食習慣の乱れ(朝食の欠食など)、③食生活と健康(過度または無理なダイエット・骨粗懸症・糖尿病など)、④食べ残しや食品の廃棄、⑤食に関する関心の高まりと相反する知識不足などの問題が指摘されています。
そこで、国民が健康な心身を培い豊かな人間性を育めるように、「知育」、「徳育」、「体育」に加えて「食育」(服部幸慮氏提唱)を国民運動として推進するため、●食育の基本理念と方向性を明らかにする、●食育に関する施策を総合的かつ計画的に推進する等を目的に食育基本法が施行されました(2005715)。

 国民病とまで言われる歯科疾患は、裏を返せば国民の全てが歯科受診をするということであり、歯科衛生士は、保健指導や口腔保健教育を通して、全てのライフステージの国民を対象に最も「食育」ができる立場にあります。
『歯科から発信する食下』は、従来の食生活改善指導に、食を選択する能力と健全な食生活を実践することができる人間を育てるという視点を加えた、新たな歯科衛生士の業務分野とも言えます。一己基本法に策定されている「食生活指針」を普及させるために「食事バランスガイド」があります。多いに活用していただきたい。

食育バランスガイドのついての農林水産省のページ↓