糖尿病 シックデイ(sick day)





シックデイ(sick day

糖尿病患者においては急性感染症、急性消化器疾患、外傷、急性ストレスなどが生じた状態を意味する。シックデイでは、食事摂取不足や嘔吐・下痢・発熱などによる脱水、またストレスホルモンや炎症性サイトカインによるインスリンの抵抗性増大と分泌低下により代謝失調を来し、低血糖や高血糖、さらに重症化すると糖尿病ケトアシドーシスや高血糖高浸透圧昏睡に陥ることがある。

シックデイの基本的な対処方法は、①安静、②脱水と糖質摂取不足(ケトーシスを引き起こしやすくなる)を防止するため 1L/day 以上の水分と 100 150 g 以上の糖質の摂取する、③血糖自己測定が可能であれば測定回数を増やす、④食事摂取が十分な場合、服薬は通常どおりとする、⑤ 1 型糖尿病ではインスリンを中止しない、⑥症状が強く、改善が認められないときは医療機関を受診する、などある。また内服薬の種類によっては中止が望ましいものもある。