Visual Analogue Scale(VAS) 痛みの評価スケール





Visual Analogue Scale(VAS) 痛みの評価スケール

1948年にKeelにより“simple descriptive pain scale”と記載がある痛みの評価法です。
100mmの水平な直線上に痛みの程度を患者に印をつけてもらい、その長さをもって痛みの程度を数値化するという、簡便な方法です。
ScottとHuskissonは,VASは非常に感度の高い痛みの評価法であると報告しています。
線の長さについても検討しており、100mmが適当であると述べています。
VASによる測定を定期的に行なうことや、また治療の前後に測定を繰り返すことにより、痛みの経時的変化を観察でき、治療効果を知ることも可能です。
急性痛より慢性痛では信頼度が低下することがあるようです。
Collinsらは,VASで30mm以上痛みがある場合を中等度の痛みがあると報告しています。
しかしながら、痛みを線上で表現することを理解できない患者や視力の低下した患者、高齢者や小児の一部では方法を習得できないことや他の患者と比較検討ができない欠点があります。
VASでは 2 回目以降の測定で痛みが増強した場合にVASで100mm以上になった場合にはスケールアウトの問題もあります。
VASは1 人の患者を経時的に診て比較していくときに有用ですが、患者間での比較という点においては信頼度が低いようです。