サブスタンスPを増加させる物質

サブスタンスPを増加させる物質

サブスタンスPの分泌を促進する物質-カプサイシン
トウガラシの辛味成分であるカプサイシンは、サブスタンスPの分泌を促進することにより嚥下反射機能を改善します。

サブスタンスPの産生を促進させる物質-レボドパ、アマンタジン、テアニンなど
ドパミンの前駆物質レボドパやアマンタジンは黒質線状体系のドパミン量を増加させることにより、サブスタンスP量を増大させて嚥下反射機能を改善。
また、緑茶の旨味成分であるテアニンも脳内のドパミンの産生と遊離を促進することが報告されています。

サブスタンスPの分解を抑制する物質-ACE阻害薬、ロイヤルゼリーなど
ACEはアンジオテンシン?を?に変換する酵素であるが、サブスタンスPなども基質としており、ACEを阻害することによりサブスタンスPの分解が抑制され、嚥下反射機能が改善されます。
ローヤルゼリーなどにもACE阻害作用があることが報告されています。

http://www.mico-falma.jp/research/index.html
より

サブスタンスP量の不足と嚥下障害・誤嚥性肺炎

サブスタンスP量の不足と嚥下障害・誤嚥性肺炎

サブスタンスP量の不足(合成能力低下、蓄積量の減少、放出の悪化)により嚥下反射が遅延します。
65歳以上の健常者の約半数に大脳基底核付近に何らかの脳血管障害が認められています。
この部位でのドパミン合成低下によりサブスタンスP合成が低下して、嚥下反射が低下します。
健常者(5%)と比較して脳梗塞患者では肺炎発症リスクが20%に増大。
また、嚥下反射時間が5秒以上の患者では肺炎発症のリスクが高くなる事がわかっています。

http://www.mico-falma.jp/research/index.html
より参照

嚥下反射で重要な役割を果たすサブスタンスP

嚥下反射で重要な役割を果たすサブスタンスP

サブスタンスPは、迷走神経及び舌咽神経の知覚枝の頚部神経節で合成され、咽頭や気管の神経末梢で一定濃度に保たれています。
食べ物を飲み込む刺激により、神経末梢に貯蓄されたサブスタンスPが放出され嚥下反射が起こります。
サブスタンスPの合成は、大脳基底核の黒質線条体で生成されるドパミンにより促進されます。

http://www.mico-falma.jp/research/index.html
より

3級介護食士認定講座

3級介護食士認定講座:伊勢・中西学園、受講生を募集 /三重
毎日新聞 2012年04月18日 地方版

 学校法人「中西学園」(伊勢市河崎)は、介護施設などに適した食事の料理方法などを学ぶ「3級介護食士認定講座」の受講生を募集している。
 厚生労働省が認可する資格で、同学園は03年に認定講座を開講した。県内では同学園だけだ。
 講座は5月12日〜7月28日の毎週土曜午前9時半から午後4時まで計12回。高齢者心理、介護に関する医学的知識、栄養・食品学、公衆・食品衛生学の座学、介護現場研修などが行われる。修了者は、全国調理職業訓練協会(東京都中野区)から介護食士に認定される。
 定員20人。入会金1万円、受講料6万4000円。申し込みの締め切りは今月末。問い合わせは同学園(0596・21・1717)。【木村文彦】
http://mainichi.jp/area/mie/news/20120418ddlk24100022000c.html
より

こんな、資格があるんですね。
知らなかったです。

喉頭 マッサージ

喉頭 マッサージ

喉頭のクリニカルマッサージというものをネットで発見しました。
詳しくは、動画でどうぞ。

喉頭クリニカルマッサージ Part1

喉頭クリニカルマッサージ中のファイバー映像 


嚥下マッサージ(嚥下ストレッチ) VF検査



参考になります。




認知症 髄液検査により正確な診断

認知症 髄液検査により正確な診断
 
アルツハイマー型認知症の人の脳にたまったたんぱく質「リン酸化タウ」(黒い部分)を示す荒井啓行さん(東北大で)
 「自分は、もしかしたら認知症ではないか」

 仙台市青葉区の男性(79)は、4年ほど前からそう心配し始めた。日付や予定などを忘れることが頻繁にあったからだ。

 2008年、東北大病院(同市)の物忘れ外来を受診した。問診や認知機能テスト、頭部画像による検査などを受けたが、すべて正常。「加齢に伴う物忘れ」と診断された。

 それでも心配な男性は、2年後に再度受診した。主治医で老年科准教授の古川勝敏さんに、アルツハイマー型認知症かどうかを調べる脳脊髄液(髄液)の検査を提案された。

 アルツハイマー型は認知症の中で最も多いタイプで、脳の神経細胞が急速に死滅する。その過程で、「リン酸化タウ」という異常なたんぱく質が脳内にたまり、一部が脳と脊髄の周囲を巡る髄液に流れ出す。

 そのため、髄液中のリン酸化タウの量を調べて普通の人よりも3倍程度多ければ、アルツハイマー型認知症の疑いが強いと判断できる。

 男性は検査に同意。腰に針を刺して髄液を採取する「腰椎穿刺せんし」を受け、髄液を分析機器にかけてリン酸化タウの量を調べた。その結果、量は普通の人と同程度で、アルツハイマー型認知症の疑いは低いことが分かった。頭部画像など他の検査も問題なかった。

 この髄液検査は1997年頃から、東北大などが研究費を使って実施してきたが、今年4月から保険で検査を行えるようになった。費用は6800円で、患者負担はこの1~3割だ。

 老年科教授の荒井啓行さんによると、リン酸化タウが一定量を超えれば、80%以上の確率で、すでにアルツハイマー型認知症を発症しているか、今後、発症の恐れがあるという。

 全国的な検査体制が整っておらず、普及にはまだ時間がかかりそうだが、荒井さんは「頭部画像など従来の方法と併用することで、より早期で正確な診断につながる」と期待する。

 腰椎穿刺で重大な障害が残る危険性は低い。ただ、脳内の髄液による圧力が変化し、強い頭痛を覚える人は比較的多い。大半はやがて治るが、長引く場合もある。検査を受ける際はこうした点も知っておきたい。

 男性は検査結果にも安心せず、「将来、認知症にならないように」と、軽い運動や栄養バランスのよい食事など規則正しい生活を心がけている。古川さんは「生活習慣の乱れは認知症になるリスクを高めるので、規則正しい生活はとても良いことだ」と話す。

(2012年4月26日 読売新聞)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=58023&from=osusume

嚥下障害 リスク管理

嚥下障害 リスク管理

リクス管理で重要な項目を下記に示しました。

①37度以上の発熱
②痰の質量変化(増加・膿性痰)
③肺野雑音など胸部聴診上の異常所見
④呼吸状態の変化(回数・音の異常)
⑤嚥下前後および日常の異常な性質(湿性嗄声)
⑥炎症反応:CRP、血沈、白血球の上昇
⑦体重減少
⑧患者自身の以上の訴え
⑨食事時間の延長

声や呼吸、痰の量や質の変化が見られたときは、肺雑音、発熱に留意し、それらに異常があれば炎症反応を確認し、問題があれば即刻対応する必要があります。

腹痛 内臓痛

腹痛 内臓痛

腹腔内蔵器の痙攣・伸展炎症、虚血により起こり、発生臓器の部位に痛みが起こります。

そのため、痛みの部位から、原因臓器を推測できます。

上部の場合、胃・十二指腸・肝臓・胆嚢・膵臓の疾患が示唆されます。
中部の場合、回腸・回盲部・虫垂・上行結腸の疾患が示唆されます。
下部の場合、大腸・尿管・膀胱・卵巣・子宮の疾患が示唆されます。



http://t1.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcRYu62hswaViYGzX7ioWB7T5xu01E2msW9BiAvTbIJXt9RVUlhp5kh5r4sz

①心窩部痛の原因臓器は、胃、十二指腸、膵臓などの上腹部臓器を示唆。
②右側腹部痛の原因臓器は、胆嚢、十二指腸、腎臓、尿管、大腸(上行結腸)を示唆。
③臍周囲痛の原因臓器は、小腸(回腸、空腸)を示唆。④左側腹部痛の原因臓器は、腎臓、尿管、大腸(下行結腸)を示唆 。



⑤下腹部痛原因臓器は、S状結腸、直腸、膀胱、子宮付属器。

口腔ケアの目的

口腔ケアの目的

口腔ケアの目的は口腔衛生を保ち、歯や歯周組織の保存を行うことが第一です。

口腔周囲筋や唾液などを刺激することで、口腔全体の廃用を予防する目的もあります。

近年では、口腔内環境の悪化は口腔内固有の問題ではなく、歯周炎など口腔内慢性感染巣の全身への波及や誤嚥性肺炎の原因になるなど全身状態の悪化につながることがわかってきました。

急性期から、口腔ケアは重要です。

なかでも摂食嚥下障害患者は特に汚染されやすいため、VFやVEなど嚥下機能の適切な評価を行う際や、経口摂取をする際には、必ず十分な口腔ケアを行うべきでしょう。

誤嚥性肺炎の予防は全身機能低下を防ぐために必要なことの一つです。

JCS GCS

Japan Coma Scale(ジャパン・コーマ・スケール、JCS)
Japan Coma Scale(ジャパン・コーマ・スケール、JCS)とは、日本で主に使用される意識レベルの分類です。

 0 意識清明

Ⅰ.覚醒している(1桁の点数で表現)
Ⅰ-1 見当識は保たれているが意識清明ではない
Ⅰ-2 見当識障害がある
Ⅰ-3 自分の名前・生年月日が言えない

Ⅱ.刺激に応じて一時的に覚醒する(2桁の点数で表現)
Ⅱ-10 普通の呼びかけで開眼する
Ⅱ-20 大声で呼びかけたり、強く揺するなどで開眼する
Ⅱ-30 痛み刺激を加えつつ、呼びかけを続けると辛うじて開眼する

Ⅲ.刺激しても覚醒しない(3桁の点数で表現)
Ⅲ-100 痛みに対して払いのけるなどの動作をする
Ⅲ-200 痛み刺激で手足を動かしたり、顔をしかめたりする
Ⅲ-300 痛み刺激に対し全く反応しない
この他、R(不穏)・I(糞便失禁)・A(自発性喪失)などの付加情報をつけて、JCS Ⅲ-200-Iなどと表す。


Glasgow Coma Scale(GCS)(グラスゴー・コーマ・スケール)
Glasgow Coma Scale(GCS)(グラスゴー・コーマ・スケール)とは、1974年英国グラスゴー大学によって発表された意識障害の分類で、現在世界的に広く使用されるの評価分類スケールです。日本では主に脳神経外科領域で用いられることが多いです。開眼・言語・運動の3分野に分けて記録し、意識状態を簡潔かつ的確に記録できます。

開眼機能(Eye opening)「E」
4点:自発的に、またはふつうの呼びかけで開眼
3点:強く呼びかけると開眼
2点:痛み刺激で開眼
1点:痛み刺激でも開眼しない

言語機能(Verbal response)「V」
5点:見当識が保たれている
4点:会話は成立するが見当識が混乱
3点:発語はみられるが会話は成立しない
2点:意味のない発声
1点:発語みられず

運動機能(Motor response)「M」
6点:命令に従って四肢を動かす
5点:痛み刺激に対して手で払いのける
4点:指への痛み刺激に対して四肢を引っ込める
3点:痛み刺激に対して緩徐な屈曲運動(除皮質姿勢)
2点:痛み刺激に対して緩徐な伸展運動(除脳姿勢)
1点:運動みられず





見当識障害(けんとうしきしょうがい)

見当識障害(けんとうしきしょうがい)


見当識障害(けんとうしきしょうがい)とは、人や周囲の状況、時間、場所など自分自身が置かれている状況などが正しく認識できない状態を指します。
脳血管障害(脳梗塞など)、アルツハイマー病、統合失調症の患者などに見られる精神的機能障害の一つ。認知症の主要な障害です。

GCS グラスゴー・コーマ・スケール Glasgow Coma Scale

GCS グラスゴー・コーマ・スケール Glasgow Coma Scale

Glasgow Coma Scale(GCS)(グラスゴー・コーマ・スケール)とは、1974年英国グラスゴー大学によって発表された意識障害の分類で、現在世界的に広く使用されるの評価分類スケールです。
日本では主に脳神経外科領域で用いられることが多いです。
開眼・言語・運動の3分野に分けて記録し、意識状態を簡潔かつ的確に記録することができます

評価項目

開眼機能(Eye opening)「E」

4点:自発的に、またはふつうの呼びかけで開眼
3点:強く呼びかけると開眼
2点:痛み刺激で開眼
1点:痛み刺激でも開眼しない


言語機能(Verbal response)「V」

5点:見当識が保たれている
4点:会話は成立するが見当識が混乱
3点:発語はみられるが会話は成立しない
2点:意味のない発声1点:発語みられず


運動機能(Motor response)「M」

6点:命令に従って四肢を動かす
5点:痛み刺激に対して手で払いのける
4点:指への痛み刺激に対して四肢を引っ込める
3点:痛み刺激に対して緩徐な屈曲運動(除皮質姿勢)
2点:痛み刺激に対して緩徐な伸展運動(除脳姿勢)
1点:運動みられず

JCS ジャパン・コーマ・スケール Japan Coma Scale

JCS ジャパン・コーマ・スケール Japan Coma Scaleは、日本で主に使用される意識レベルの分類です。

 0 意識清明

Ⅰ.覚醒している(1桁の点数で表現)
Ⅰ-1 見当識は保たれているが意識清明ではない
Ⅰ-2 見当識障害がある
Ⅰ-3 自分の名前・生年月日が言えない

Ⅱ.刺激に応じて一時的に覚醒する(2桁の点数で表現)
Ⅱ-10 普通の呼びかけで開眼する
Ⅱ-20 大声で呼びかけたり、強く揺するなどで開眼する
Ⅱ-30 痛み刺激を加えつつ、呼びかけを続けると辛うじて開眼する

Ⅲ.刺激しても覚醒しない(3桁の点数で表現)
Ⅲ-100 痛みに対して払いのけるなどの動作をする
Ⅲ-200 痛み刺激で手足を動かしたり、顔をしかめたりする
Ⅲ-300 痛み刺激に対し全く反応しない


この他、R(不穏)・I(糞便失禁)・A(自発性喪失)などの付加情報をつけて、JCS Ⅲ-200-Iなどと表す。

心不全 水分制限

心不全 水分制限

心不全とは、心臓のポンプ機能が弱ってしまい、体が要求する血液を十分に送り出せない状態をいいます。
これにはうまく拡がれない状態(拡張不全)と送り出す力が弱ってしまう(収縮不全)があります。

水分を過剰にとると全身をめぐる血液の量が増えてしまいます。
そのぶん心臓もいっぱい血液を送り出さなくてはなりません。
弱った心臓にこれはこたえます。
血液を十分に送り出せないため全身に血液がよどんでしまえば「むくみ」が起こります。
肺に血液がよどんでしまえば「肺に水がたまる=肺水腫」が起こってしまいます。
これは心臓喘息とも言われ、急激な呼吸困難を起こし命にもかかわる非常に重症な状態です。

ではどの程度の水分制限を行えばよいのかというと、心不全の悪化で入院治療が必要な方は一日500ml程度まで制限することもありますが、外来で落ち着いている方はここまでの制限は必要ありません。
だいたい飲んだ水分量をいちいち測るのは難しいでしょう。
のどが渇いたらコップ一杯の水をめやすに水分補給をする。
のどが渇いてもいないのに水分はとらないということをを心掛ければよいと思われます。

点滴についてですが、点滴は血管のなかに直接水分を入れるわけなので、水分を飲むより急激に血液の量を増やしてしまうこととなります。
心不全のある方は、急速、大量の点滴は禁物です。

MMT 徒手筋力検査

MMT 徒手筋力検査


5(Normal)


運動範囲全体に渡って動かすことができ、最大の徒手抵抗に抗して最終運動域を保持できる。

4(Good)


運動範囲全体に渡って動かすことができ、中等度~強度の徒手抵抗に抗して最終運動域を保持できる。

3(Fair)


運動範囲全体に渡って動かすことができるが、徒手抵抗には抗することができない。

2(Poor)


重力の影響を除いた肢位でなら、運動範囲全体、または一部に渡って動かすことができる。

1(Trace)


筋収縮が目に見える、または触知できるが、間接運動はおこらない。

0(Zero)


筋収縮・関節運動は全くおこらない。


MMT(Manual Mascle Test:徒手筋力テスト)は臨床場面で多く用いられる筋力検査法です。

上記、6段階で評価します。

長所としては、器具などを使わず簡便に行う事ができ、臨床で筋力を大まかに把握するのに有効なところです。

短所としては、MMTは技術の熟練が必要だと言われ、データとしては検査者の主観的な判断による部分が大きく、他の検査者が行ったデータとの比較には再現性がないなどの弱点があります。

評価用紙は下記サイトからダウンロードできます。

参考動画はこちら↓



MMTの注意点


MMTを実際に行うとき、検査者が気をつけるべき3つの大きな注意点は3つあります。

①抵抗


抵抗のかけ方はMMTの信頼性を大きく左右するものです。 まず守るのは、いつも同じ手で行い(利き手)、抵抗力は同じようになるよう心がけます。このときに体重は乗せない様に気をつけることが大事です。

②固定


固定に関しては、運動させる関節に対して「中枢固定・末梢抵抗」が基本となります。

③ポジショニング

ポジショニングは同じ体位で出来るものはまとめて、被検者に体位変換などの負担をかけないようにします。

「トライサングル」発足 高次脳機能障害に理解を

「トライサングル」発足 高次脳機能障害に理解を

 高次脳機能障害のある人を中心に、家族や支援者が一体となって障害理解の普及と一般就労を目指す団体「トライサングル」が発足した。法人化し、活動を本格化させる考えで、活動への支援を求めている。

 交通事故や脳血管障害などで脳に大きな衝撃を受け、言語や記憶、感情などの機能に影響を受ける高次脳機能障害。見た目では分からず、周囲から理解されにくいという。

 高次脳機能障害がある代表の杉谷勉さん(31)と副代表の松永裕介さん(28)がある講演会で出会ったのをきっかけに、世間に当事者の声を届けようと立ち上げた。支え合う当事者と家族、支援者の3者とトライアングルを掛けて団体の名称にした。

 7月の法人化に向けて現在、兵庫県宝塚市で勉強会と交流会を開いている。高次脳機能障害がある若者の就労支援を主な活動としたい考えだが、「まず、高次脳機能障害の存在を知らせたい」としており、初めの2年間は「周知段階」と位置付けて講演活動に力を注ぐ。

 講演は、司会者と障害のある当事者との一問一答形式で開く。舞台での緊張で、失語などの症状が出ないようにし、気持ちを落ち着かせて進行させるためという。

 松永副代表は「チャンスをください」と呼び掛けており、活動資金や場所の提供などの支援を募っている。

 問い合わせは、ホームページhttp://higher-brain-takarazuka.jpn.org/top.htmlの問い合わせフォームから。

気管切開の目的

気管切開の目的

気管切開の目的は一般的に③つあります。

①上気道狭窄・閉塞に対する気道確保

②下気道分泌物・貯留物の排除

③呼吸不全の呼吸管理


誤嚥が頻繁に見られる例では、気管カニューレのカフバルーンによる現防止をところではあるが、効果はわずかな時間内でしか期待できない。

バルーンによってせき止められた誤嚥物は喉頭の上下動によって、いずれ下気道に落ちていくとされている。

格助詞

格助詞

体言につき、文の中での意味関係(格)を表す。格助辞、格のくっつきとも言う。

〈〈が〉〉
最も基本的な格助詞で、動作や状態の主体、要求や願望の対象を示す。

〈〈の〉〉
連用修飾語の動作や状態の主体を表したり、属格(連体格)や連体詞となったりする。

〈〈を〉〉
動作の直接的な対象や知覚・思考活動の対象、移動時の経路を示す。移動の起点や経由点も示すが、この場合には到着点を想定していない場合となる。

〈〈に〉〉
名詞および名詞に準じる語、動詞の連用形または、連体形などに付く。物体の存在する場所や移動の目標点および到達点、相手に視点を置いたときの相手の動作、対象に対する指向性が感じられるときの動作および状態の対象、主体から相手に対し動作や関係が一方的に及ぶ時の相手、動作や作用の行われるときや終わるとき(ただし時を示す名詞が必要)、動詞の連用形の場合の目的、状態の主体(副助詞を後に伴う事が多い)と用法の広い格助詞。上代から用いられており、本来の用法は動作や作用が行われる、あるいは存在する、時間的および空間的な位置や範囲。

〈〈へ〉〉
用法が狭く、移動の目標や到達点を表す。「に」と区別が曖昧だが、それが物であるときは使いにくい。
と 共同の相手、作用の結果、引用、並立を示す。
から 動作の主体が経由点としての性格を持つ場合の主体や、物事の移動に視点を置いた場合の動作の起点である相手、移動の起点や経由点(到着点が想定されている場合のみ、「に」と共に使用される。)、因果関係を問題とした場合の原因、更には材料から完成品への変化の著しい時の材料・原料、状態が始まるときなど、経由および経過に関する意味を持つ。

〈〈より〉〉
比較の基準に用いるほか、起点を表す用法も備えるが現在後者は、主に文章語となり、「から」と意味の重なっている。

〈〈で〉〉
団体も含めた複数時の動作の主体や、動作の起こる場所、動作や作用の行われる時や場所、動作の手段や仲介物、由来、更には材料から完成品への変化の少ない時の材料・原料、動作や状態の継続する期間、継続していた動作の終わるとき、基準や境界と用法の広い助詞。

http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A9%E8%A9%9E
より参照

摂食・嚥下障害患者における摂食状況のレベル

摂食・嚥下障害患者における摂食状況のレベル

この評価基準は「している」をそのまま評価します。
嚥下造影や内視鏡検査が行えない施設や在宅でも使用可能です。

【経口摂取なし】
Lv.1 :嚥下訓練を行っていない
Lv.2 :食物を用いない嚥下訓練を行っている
Lv.3 :ごく少量の食物を用いた嚥下訓練を行っている

【経口と代替栄養】
Lv.4:1食分未満の嚥下食を経口摂取しているが代替栄養が主体
Lv.5:1-2食の嚥下食を経口摂取しているが代替栄養が主体
Lv.6:3食の嚥下食経口摂取が主体で不足分の代替栄養を行っている

【経口のみ】
Lv.7:3食の嚥下食を経口摂取している代替栄養は行っていない
Lv.8:特別食べにくいものを除いて3食経口摂取している
Lv.9:食物の制限はなく、3食を経口摂取している

【正常】
Lv.10:摂食・嚥下障害に関する問題なし (正常)

藤島一郎,大野友久 他:「摂食・嚥下状況のレベル評価」簡便な摂食・嚥下評価尺度の開発.リハ医学43:S249,2006

http://www.healthy-food.co.jp/reaflet.pdfより参照

摂食・嚥下能力グレード

摂食・嚥下能力グレード

摂食・嚥下能力のグレードは1993年に発表されて以来学会発表や論文に使用されてきた。
しかし、いわゆる「できる」を評価しているため、嚥下造影や嚥下内視鏡検査に基づいた判断が求めらる。
「グレード」と「レベル」の両方を用いることで治療目標が明確となり、患者さんの指導にも役立ちます。

【Ⅰ重症 経口不可】
Gr.1 嚥下困難または不能 嚥下訓練適応なし
Gr.2 基礎的嚥下訓練のみの適応あり
Gr.3 条件が整えば誤嚥は減り、摂食訓練が可能

【Ⅱ中等症 経口と代替栄養】
Gr.4 楽しみとしての摂食は可能
Gr.5 一部(1-2食)経口摂取が可能
Gr.6 3食経口摂取が可能だが代替栄養が必要

【Ⅲ軽症 経口のみ】
Gr.7 嚥下食で3食とも経口摂取可能
Gr.8特別嚥下しにくい食品を除き3食経口摂取可能
Gr.9常食の経口摂取可能臨床的観察と指導を要する
Gr.10 正常の摂食・嚥下能力


藤島一郎,大野友久 他:「摂食・嚥下状況のレベル評価」簡便な摂食・嚥下評価尺度の開発.リハ医学43:S249,2006

http://www.healthy-food.co.jp/reaflet.pdfより参照

直接嚥下訓練 開始基準

直接嚥下訓練 開始基準

①意識レベルが清明か覚醒(JCSで0~1桁)している。
   浅眠がちでも食事をすることが意識でき、支持に従える。

②全身状態が安定している。
   重篤な心疾患、消化器合併症、痰がらみなどがない。
   発熱時は、呼吸器感染以外を除き、食欲があれば試みて可。

③脳血管障害の進行がないこと。
   特に急性期の数日間は観察が必要。

④改訂水飲みテストで嚥下反射を認める。

⑤十分な咳(随意的または、反射的)ができる。

⑥著しい舌運動、喉頭運動の低下がない。

※脳血管障害急性期以降など、禁食を脱した時期からの判断。
※水ではムセが見られても、トロミをつければムセない場合や、唾液の確実な嚥下が可能であれば良い。


口腔ケアと誤嚥性肺炎


口腔ケアと誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎の予防には、唾液の細菌数を増加させないための口腔ケアが必要です。
口腔には約 300 種類の細菌が常在していると言われ、歯垢(プラーク)1mg 中に数億の細菌が生息しています。
このなかには、肺炎を起こす原因菌も含まれており、とくにレンサ球菌の一部には抗生物質が効きにくい性質のものもあります。
ほかにも歯周病菌、ブドウ球菌、緑膿菌が肺炎の原因となり、とくに歯周病で口腔に膿が出ていると、肺炎にかかるリスクが高くなります。
口腔ケアを適切に行うと、誤嚥性肺炎になる確率は約 40%低下し、誤嚥性肺炎の際の死亡率は約 50%低下するとの報告もあります。

嚥下障害 臨床的重症度分類

嚥下障害 臨床的重症度分類
(臨床的重症度分類:嚥下の達成度を判断する口腔・咽頭機能)

7.正常範囲
定義:臨床的に問題なし
解説:治療の必要なし
対応法:必要なし
直接訓練:必要なし

6.軽度問題
定義:主観的問題を含めなんらかの問題がある
解説:主訴を含め臨床的な何らかの原因により摂食・嚥下が困難である
対応法:簡単な訓練、食事の工夫、義歯の調整などを必要とする
直接訓練:症例によって施行

5.口腔問題
定義:誤嚥はないが主として口腔期障害により摂食に問題がある
解説:先行期・準備期も含め、口腔期中心に問題があり、脱水や低栄養の危険を有する
対応法:口腔問題の評価に基づき、訓練、食形態・食事法の工夫、食事中の監視が必要である
直接訓練:一般医療機関や在宅で施行可能

4.機会誤嚥
定義:ときどき誤嚥する。もしくは咽頭残留が著名で臨床上誤嚥が疑われる
解説:通常のVFにおいて咽頭残留著名、もしくは、時に誤嚥を認める。また、食事場面で誤嚥が疑われる。
対応法:上記5.口腔問題の対応法に加え、咽頭問題の評価、咀嚼の影響の検討が必要である。
直接訓練:一般医療機関や在宅で施行

3.水分誤嚥
定義:水分を誤嚥するが、工夫した食物は誤嚥しない。
解説:水分で誤嚥を認め、誤嚥・咽頭残留防止手段の効果は不十分だが、調整食など食形態効果を十分認める。
対応法:上記.機会誤嚥、5.口腔問題の対応法に加え水分摂取の際に間欠的経管栄養法を適応する場合がある。
直接訓練:一般医療機関で施行可能

2.食物誤嚥
定義:あらゆるものを誤嚥し嚥下できないが、呼吸状態は安定
解説:水分、半固形、固形食で誤嚥を認め、食形態効果が不十分である。
対応法:経口摂取は不可能で経管栄養が基本となる
直接訓練:専門医療機関で施行可能。慎重に行う必要がある。

1.唾液誤嚥
定義:唾液を含めてすべてを誤嚥し、呼吸状態が不良、あるいは、嚥下反射が全く惹起されず、呼吸状態が不良。
解説:常に唾液も誤嚥していると考えられる状態で、医学的な安定が保てない。
対応法:医学的安定を目指した対応法が基本となり、持続的な経管栄養法を要する。
直接訓練:困難


介護保険サービスの利用方法

介護保険サービスの利用方法

 介護保険のサービスを利用するには、どうしたらよいですか?

まず市町村で要介護認定

 1割の自己負担で、介護サービスを受けることができる介護保険。利用できるのは、65歳以上の人か、40~64歳で、加齢が原因とされる特定の病気になった人で、要介護認定を受けて、介護が必要と判定されなくてはならない。

 要介護認定を受けるには、住んでいる市町村の窓口に、申請書と介護保険証(65歳以上)か健康保険証(40~64歳)を提出して申し込む。申請書には、意見書を書いてもらう主治医の名前なども記入する。普段、診てもらっているかかりつけ医を主治医にすればよいが、かかりつけ医がいない場合は、窓口で相談すれば、紹介してもらえる。

 申し込み後、認定調査員が自宅などにやってきて、聞き取り調査を行う。手足のマヒや認知症が疑われる行動の有無など、心身の状態や能力に関する74項目について調べる。この際に、高齢者が、調査員を前にして気持ちが高まり、本当はできないことを「できる」と言ってしまうことがある。普段の様子を知る家族が調査に同席し、「つえがあれば、1人で外出できる」といった、具体的な説明ができるようにしておくとよい。

 訪問調査の結果をコンピューターで分析し、1次判定を行う。介護の必要度に応じて、自立、要支援1、2、要介護1~5の8段階に分けられる。

 さらに、介護認定審査会が開かれ、医療や福祉などの専門家が、1次判定の結果に、主治医の意見書、訪問調査員が書いた特記事項を併せて、総合的に判断。必要があれば、1次判定の結果を修正する。この2次判定で、要介護度が決定し、本人に通知される。

 自立以外の人は、介護保険を利用することができる。1か月間に使えるサービスの限度額は、要介護度に応じて決まる。自立の場合も、市町村や地域の団体などが行っている介護保険以外のサービスを利用できる場合がある。

 介護が必要になったら、まず地域包括支援センターに相談するとよい。高齢者に関する相談を受け付けており、社会福祉士ら専門家から、介護保険をはじめとする様々な制度の利用について、助言を受けられる。市町村に問い合わせれば、自分が住む地域のセンターが分かる。(飯田祐子)

(2012年4月5日 読売新聞)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=56881
より抜粋。
役に立つ記事です。

唾液腺

唾液腺

唾液腺には3つの大唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)と多数の小唾液腺があります。
唾液腺はその名の通り唾液を分泌します。

大唾液腺は口腔内に開口する管を持ち、唾液を管を通じて口に流出します。
ガーゼなどで拭いた後その腺を軽くマッサージすると唾液が出てくるのが観察されます。


唾液腺により、唾液の性状が異なります。

耳下腺は純漿液腺。プチアリン(消化酵素)が分泌され消化が主とされています。
耳下腺は第2臼歯の歯冠の高さで、その対岸にある耳下腺乳頭で口腔前庭に開口します。


顎下腺舌下腺は漿液と粘液の混じった混合腺を分泌します。ムチンが多くプチアリンが少ない。食物を湿潤化し、粘膜を保護します。(顎下腺は大部分が漿液性であり、少部分のみ混合性


小唾液腺は口腔内の粘膜に広く分布し、口唇、口蓋、舌の裏側などに見られ、唾液の出口が粘膜に開いています。

唾液のはたらきは口腔全体を湿潤化して食べ物を飲み込んだり、話す時の潤滑油として作用するほかに口腔の清浄作用、食塊の形成、消化作用、抗菌作用などがあります。 
唾液がなくなると、食べ物が口の中で上手くこなれず、飲み込むことが出来ません。
会話がスムーズにできず、虫歯も多くなります。

http://yaplog.jp/cv/satou-dc/img/22/img20071018_p.jpg

http://www.yamasaki-dental.com/dry/zu.jpg


http://www.oralstudio.net/education/illust/img/ill001_009.gif







カーテン徴候

カーテン徴候

片側性の咽頭筋麻痺(迷走神経障害)の方に発声させると、咽頭壁が健側に引かれる。
咽頭の粘膜があたかもカーテンのように患側から健側に引かれる徴候。
咽頭絞扼反射(いんとうこうやくはんしゃ,gag reflex)時にも観察できる。


http://www.chukai.ne.jp/~myaon80/basemed-n-curtain6.jpg

【厚労省】3月30日付の承認新薬‐日本発の抗体医薬が登場

【厚労省】3月30日付の承認新薬‐日本発の抗体医薬が登場

 厚生労働省が3月30日付で承認した新医薬品では、ポテリジェント技術を応用した日本発の抗CCR4抗体「ポテリジオ」、世界初の未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害薬「ザーコリ」が、コンパニオン診断薬との同時承認によって登場した。
ポテリジオ点滴静注=協和発酵キリン
 「ポテリジオ点滴静注20mg」(一般名:モガムリズマブ)は、同社独自の強活性抗体作製技術「ポテリジェント」を応用した抗CCR4ヒト化モノクローナル抗体。
 再発・難治性の成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)治療薬として承認された。ポテリジオは、同社が承認取得した抗体医薬第1号製品、ポテリジェント技術を応用した世界初の抗体医薬となる。
 また、診断薬子会社の協和メデックスが、ポテリジオのコンパニオン診断薬として、「ポテリジオテストIHC、同FCM」の承認を取得した。免疫組織化学的手法(IHC)とフローサイトメトリー(FCM)を原理とした2製品により、ATL細胞がCCR4を発現しているかどうかを検査し、ポテリジオの投薬を判断する。
ザーコリカプセル=ファイザー
 「ザーコリカプセル200mg、同500mg」(一般名:クリゾチニブ)は、ファイザーが日米欧で同時開発した世界初の未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害薬。
 今回、ALK融合遺伝子陽性の進行・再発非小細胞肺癌(NSCLC)の適応で承認を取得した。1日2回の投与でALK融合蛋白質のチロシンキナーゼ活性を阻害し、癌細胞の増殖に関わる細胞内シグナル伝達経路を遮断する。
 また、ザーコリの投与については、アボットジャパンが同時承認を取得したALK2p23染色体の融合遺伝子検出診断薬「virusALK Break Apart FISH プローブキット」をコンパニオン診断薬として使用し、NSCLC患者への投薬を判断する。
キックリンカプセル=アステラス製薬
 「キックリンカプセル250mg」(一般名:ビキサロマー)は、アステラスが米イリプサ(現アムジェン子会社)から導入した高リン血症治療剤のアミン機能性ポリマー。
 今回、「透析中の慢性腎不全患者における高リン血症の改善」の効能・効果で承認を取得した。薬価収載後は、アステラスが販売、アステラスと三和化学研究所が共同販促を行う。
プルモザイム吸入液=中外製薬
 「プルモザイム吸入液2・5mg」(一般名:ドルナーゼアルファ)は、遺伝子組み換えヒトデオキシリボ核酸(DNA)分解酵素製剤。
 昨年4月の未承認薬検討会議での検討結果を受け、中外が海外データなどを用いて国内申請を行い、「襄胞性線維症における肺機能の改善」で承認を取得した。海外では約70カ国で承認を取得済み。
アポカイン皮下注=協和発酵キリン
 「アポカイン皮下注30mg」(一般名:アポモルヒネ塩酸塩水和物)は、同社が英ブリタニア社から導入したドパミン受容体作動薬。レボドパ含有製剤の頻回投与、他の抗パーキンソン病薬の増量などで十分な効果が得られない場合に使用する。
ブレーザベスカプセル=アクテリオンファーマシューティカルズ
 「ブレーザベスカプセル100mg」(一般名:ミグルスタット)は、糖脂質が神経細胞内に貯まり、嚥下障害などを引き起こす「ニーマン・ピック病C型」の適応で承認を取得した。国内の推定患者数は16人と少なく、オーファン指定されている。
ミニリンメルトOD錠=フェリング・ファーマ
 「ミニリンメルトOD錠120μg、同240μg」(一般名:デスモプレシン酢酸塩水和物)は、「尿浸透圧、尿比重の低下に伴う夜尿症」の適応で承認されたデスモプレシンの口腔内崩壊錠。協和発酵キリンが販売、フェリング・ファーマと協和発酵キリンが共同販促を行う。
ビデュリオン皮下注用=日本イーライリリー
 「ビデュリオン皮下注用2mg」(一般名:エキセナチド)は、1日2回投与のGLP製剤「バイエッタ」を週1回製剤にした徐放製剤。
 海外では昨年6月に欧州承認を取得し、米国では申請中。

発話の流暢性の評価尺度

ボストン失語症鑑別検査の発話の流暢性評価尺度


ボストン失語症鑑別検査では、発話の流暢性の評価尺度として6項目が設けられている。

流暢性の診断には,長い会話や自由会話における発話を基にこれら尺度を1~7点の7件法で評定し、プロフィールを図示する。

メロディー・ライン


正常では文全体にわたるイントネーションのパターンのことであり、強勢のある語におけるピッチや声量、持続時間の高まり、疑問文・平叙文・命令文による文末ピッチの変化が含まれる。
もっとも重度にメロディーが障害された場合、単語間や音節間にイントネーションによる結びつきがまったく認められない。中間レベルの“4”では、正常なメロディー・ラインが3語ないし4語の決まり文句的発話にまで認められる。発話長が4語以下の場合“4”以上の評定を得ることはできない。

句の長さ


ポーズまたは文の切れ目で区切られる切れ目のない発話の流れの中の単語数である。
尺度中の単語数は、およそ10回に1回以上生じるもっとも長い単語数で評価する。
したがって平均単語数ではなく、ときどき認められるもっとも長い発話長である。これは、臨床的には流暢な発話パターンを有していても、喚語困難のためにしばしば発話が途切れる患者がいるからである。この評価の精度を上げるためには、ときどき生じる長い発話にとくに注目して録音されたサンプルを聞けばよい。

構音能力


患者が音素系列を難なく発音できるかどうかを評価する。
検者は、ぎこちなさ、爆発的開始、音が出るまでのもがき、子音結合の単純化や構音が難しいための音の置換がないかよく聞く。
どの語も難なく産生されていれば最高得点を与えられる。
評価は、構音の障害の重症度とともに頻度でも評価する。
評価“1”は、全発話において構音が困難であることを示す。
中間の“4”は、短い比較的過剰学習された表現においてのみ構音が正常であることを示す。
その間の2段階は、中間と両極端との問に与えられている。

文法形態


“失文法的”ないし1語文発話から正常な文形態まで幅がある。
重度レベルでは孤立名詞が主体で、動詞+目的語以上の構文はめったになく、動詞はしばしば時制を欠いている。
忍女レベルでは、現在形または過去形の単純平叙文はあるが、従属節を含む文はない。
正常レベルでは、従属節条件節未来形、受動態を含む長い文が聞かれる。
錯語的誤りや未完成文があっても“文法形態の多様性”は正常として差し支えない。

錯語


話の流れの中に錯語つまり意味的に誤った語が挿入されることが診断的に重要である。
この尺度では、意味的誤りのみならず部分的または完全に新造語になっている誤りに着目し、得点は主としてそうした誤りの頻度による。
もっとも異常な“1”では、全発話に錯語が認められ、中間の‘‘4”ではおよそ1分間に平均1個の錯語がある。
また、この尺度は発話長が3語以下の患者に適用してはならない。
空欄にするか、恣意的に“7”とする。
再帰性発話などは錯語としない。

喚語


情報量の低い語、すなわち文法的連結語、代名詞、助動詞、不定語の数に対して、実質語と特定動作語の占める比率が評価される“7”の評価は、発話のほとんどが実質語と絵に描ける動作語であることを示す。
低情報語が相対的に多いことは、失文法を反映し、この尺度と相関する傾向のある特性である。
中間の“4”は,特定の名詞と動詞の比率が流暢性レベルに見合うと検者が評価した場合である。
“1”の評価は、特定の名詞や動詞がまったくない流暢な発話を指す。
ほかの尺度と異なり、“7”は正常行動ではなく“1”がもっとも偏椅しているわけではない。


Bensonは,非流暢型失語の発話の特徴として,以下の項目を挙げている。

  1. 発話量低下
  2. 努力の増大
  3. 構音の障害
  4. 発話長の低下
  5. プロソディー障害
  6. 内容語に比して機能語の減少
  7. 失文法
  8. 極端な場合は常同言語となること








失語症 流暢 非流暢

失語症 流暢 非流暢

ボストン失語症鑑別診断検査では,発話の流暢性の評価尺度として以下の6項目が設けられています。

・メロディー・ライン
・句の長さ
・構音能力
・文法形態
・錯語
・喚語

流暢性の診断には。長い会話や自由会話における発話を基に、これらを7段階で評定したプロフィールが用いられます。


AlexanderとBensonは、非流暢性の要素として、上記から錯語と喚語を外し,

・構音の障害
・メロディー・ラインの障害
・発話の長さの短縮
・文法的複雑さの制限

の4要素をあげています。

これらの要素は流暢型失語では正常であるが4要素すべて出そろえば完全な非流暢型とされます。