一側嚥下(健側を下にした半側臥位と頸部回旋姿勢のコンビネーション)
本法は、健側傾斜姿勢と頸部回旋姿勢を併用することにより食道入口部の通過障害を改善させる手法で、器質性(静的)嚥下障害、運動障害性(機能性、動的)嚥下障害の両者に適用することができる。
<健側傾斜姿勢の効果 >
1) 重力を利用して、患側と比べ運動機能も感覚機能も優れた健側に食塊を送り込む。
2) 食塊の流れを遅くし、送り込み操作を容易にする。
<頸部回旋姿勢の効果 >
1) 患側の梨状窩を狭くして健側の梨状窩を拡大する。
2) 甲状軟骨に外圧を加え、声門閉鎖を強化する。
3) 輪状軟骨が前方に引かれ、食道入口部の括約機構を弱める。
主な対象者
食道入口部の通過障害を呈する患者全般。
具体的方法
頭部と体幹を健側に傾斜させると同時に、頭頸部を患側に回旋させる。
注意点など
本姿勢の効果は、嚥下造影検査下で判定することが望ましい。
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