パーキンソン病統一スケール UPDRS
適応
パーキンソン病 (進行性核上性麻痺にも使用されています。)
構成
1)評価の視点
- 第 1 部「精神機能、行動及び気分」(4
項目)問診により On 時または Off 時に関係 なく評価する。
- 第 2 部「日常生活動作」(13 項目)問診により On 時又は Off 時に分けて評価する。
- 第 3 部「運動能力検査」(14 項目)On 時に検査し評価する。
- 第 4 部「治療の合併症」(11 項目)問診により評価する。
- 原著では、第 5 部として「Hoehn & Yahr 修正重症度分類」、第 6 部として「Schwab &
England of Daily Living Scale」を収録している。
- 「Hoehn & Yahr 修正重症度分類」では、従来の Hoehn & Yahr 重症度分類に Stage1。 5:一側性パーキンソニズム+ 体幹障害、Stage 2。5:軽度両側性パーキンソニズム + 後方突進があるが自分で立ち直れる、の 2 つの Stage が追加されている。
- 「Schwab & England of Daily Living Scale」は ADL を 0%(全介助)から 100%(完全自立)までを 10%きざみで評価したものである。
2)尺 度
UPDRS の評価尺度は順序尺度である。
第 1 部から第 3 部までは 0、1、2、3、4 の 5 段階、第 4 部は一部 0、1 の 2 段階の評価がある。
「0」:症状がない状態から「4」:症状が最重度の範囲で評価する。
全 42 項目の合計点の範囲は、0~251 点である。
- 第 1 部の小計の範囲は、0~16 点
- 第 2 部の小計の範囲は、On 時 Off 時各 0~52 点
- 第 3 部の小計の範囲は、0~108 点
- 第 4 部の小計の範囲は、0~23 点
基準値
UPDRS はパーキンソン症状の重症度を数値化して示すものであり、症状がない場合のス
コアは「0」となる。基準値、カットオフ値などはない。